アプトの道2013年08月10日 12:29


アプトの道起点
横川駅の先、旧熊の平駅までは、アプトの道として、遊歩道に整備されている。途中まで信越本線の複線の一方をアスファルトで埋め、その先は、単線だったころの旧道を進む。片道6km。パンフレットによると2時間の行程。横川駅を出発するのは、13時の予定。戻ってきて、鉄道文化むらをまわる余裕があるか。朝9時半、暑くなりすぎないうちに進もう。

アプトの道からの鉄道文化むら
しばらくは、信越本線の複線の一方を進む。左手に、碓氷峠鉄道文化むらの屋外展示が見える。機関車を中心に車両は充実している。

碓氷関所跡
山に分け入る手前に、碓氷関所跡がある。遊歩道からは100m程離れる。資料館もあると声をかけられるも、まずは、終点を目指す。

アプトの道片側はトロッコ軌道
いよいよ山に分け入る。振り返るとこんな様子。複線の信越本線、左が遊歩道。右は、トロッコ列車を運転する軌道。

旧丸山変電所跡
しばらく進むと旧丸山変電所の後。

旧丸山変電所跡説明文
道すがらの史跡には、このような説明が充実。近代遺産のよい学びになる。

アプトの道すがら白秋の碑
信越本線の線路から別れしばらく進むと北原白秋の碑。「碓氷の春」の歌を刻む。

この先に、峠の湯。温泉施設だが、火災があり、閉鎖中。工事業者が入って修復中。トロッコ列車の終点、とうげのゆ駅を過ぎる。

アプトの道一号トンネル
旧道に移る。この先、トンネルと橋梁が連続する。まずは、一号トンネル。中はひんやり。暑くなってきたところ、一息つく。

アプトの道から碓氷湖
碓氷湖が左手に現れる。アプトの道から湖畔にはずいぶんと下らないといけない。先を急ぐ。

アプトの道から信越本線を望む
右手上方に信越本線の架橋が見える。道ばたには、特急が通る様子を写したパネル。往時は、撮影ポイントだったか。

アプトの道めがね橋橋上
めがね橋を渡る。上から覗くとその高さにぞっとする。

アプトの道めがね橋脇から覗く
煉瓦作りのきれいな橋。脇からそっと覗く。

アプトの道トンネルは続く
トンネルと橋梁が続く。薄明るい照明のトンネルに、ヨコハマ買い出し紀行の一節(51話)を思う。(http://kc.kodansha.co.jp/content/top.php/1000000070)
トンネルは10号トンネルまである。

アプトの道標高634m
このあたりで標高634m。横川駅から250mほど登ったことに。スカイツリーができて後、634m標識をよく見る。確か、日光にもあった。

アプトの道9号トンネル
後半は短いトンネルが続く。9号トンネルからは最後の10号トンネルが見える。

アプトの道熊の平駅
熊ノ平駅に到着。時計を見ると出発から1時間半。2時間はかからなかったが、時速4kmペース。思いの外登りが効く。ゆっくり登れば2時間は妥当なところ。

アプトの道熊ノ平殉難
殉難の社。この道を通すのはそれだけの難事業だった。

アプトの道アプト式開通の碑
アプト式開通の碑。アプトの道の「アプト」は、アプト式のこと。碓氷峠の急な坂道を歯車をかみ合わせて登る仕掛けが必要だった。

アプトの道熊ノ平駅の先
熊ノ平駅から、碓氷峠方面を望む。この先は進めないが、碓氷峠が控える。軽井沢まで水平距離はもう少し。

アプトの道熊ノ平駅の位置
アプトの道は、地図にない。GPSで現在位置を確認する。Google Mapではこのあたり。

アプトの道トロッコ列車
帰り道。ちょうど、トロッコ列車が、とうげのゆ駅から、戻ってきた。帰りは、1時間。ちょうど12時。下りなので、予定よりずいぶん早く着いた。出発まで1時間ある。鉄道文化むらを見に行く。

アプトの道もんしろちょう
アプトの道は、山の緑と空の青が美しいだけでなく、花や昆虫たちにも会える。左右に二羽のもんしろちょう。みちすがら、数多くの蝶がひらひらと舞っていた。

アプトの道オニヤンマ
空きの蜻蛉には早いが、オニヤンマか、大型の蜻蛉が縄張りを主張して滑空していた。

アプトの道、廃線巡りというよりは、自然の中の散策として楽しめるコース。関東平野にいると景色に山が恋しくなるが、久しぶりに堪能した。

碓氷峠鉄道文化むら2013年08月10日 14:02


碓氷峠鉄道文化むら入り口
横川駅に戻り、碓氷峠鉄道文化むらを目指す。まずは、水分補給が優先か。
大宮の鉄道博物館と比べると威厳が足りない。

碓氷峠鉄道文化むら案内図
場内の案内図。かつての車両基地をそのまま活かした形。

横川車両基地1997年
1997年8月の様子。奥の車両整備の建物は、そのまま展示場所に。

碓氷峠鉄道文化むらEF63
その展示場所に位置するのが峠越え主役のEF63。屋外を含め多数展示がある。

碓氷峠鉄道文化むらER63運転室
運転室に登り、中を覗く。

碓氷峠鉄道文化むらEF63パネル
要所にパネル展示。しっかりとした解説。写真のEF63 8は、1997年に駅で出会った車両。

碓氷峠鉄道文化むらヘッドマーク
注目すべきは、なにげに置かれたヘッドマークなど。車両の整備工場であったろう建物内には、無造作に当時をしのばせるものがそこかしこに。予算の都合でいちいち説明はつけられないが、わかる人には見てもらいたい、との意図を感じる。

碓氷峠鉄道文化むら屋外車両展示
車両の展示は、屋外が中心。数と威容は鉄道博物館に勝る。機関車は太陽の下で見るのがいい。

碓氷峠鉄道文化むらお座敷列車赤城
お座敷列車赤城、一両目は冷房が入って解放されている。園内におぎのやの売店があり、購入した釜めしをお座敷列車の畳の上で食べるのがよさそう。園内は、かつての事務所を改装した資料館を除くと屋内スペースは数少ない。暑い日は冷房の効いた車内がほっとする。

広い園内に多数の車両。車両のある公園の趣。展示の力の入れ様は、鉄道博物館に及ばないが、青空の下、かつての勇姿を目の当たりにできるのはうれしい。子供向けの設備が多いのは措いておき、長年働いた車両たちのがんばりをじっくりと愛でたい。

おぎのやの釜めし2013年08月10日 15:11

横川駅の名物。おぎのやの釜めし。(http://www.oginoya.co.jp/)
訪れると、なぜか、食べてしまう。駅北口の本店は、平日だったが、お昼時でほぼ満席。終着駅となってもこの賑わいはうれしい。
店内は混み合うので、駅前に用意されたテント席でいただく。せっかくなので、1997年当時と見比べる。

峠の釜めし2013年
今回いただいた釜めし。駅の販売所で購入。

峠の釜めし1997年
1997年の釜めし。実用新案登録の番号が違う。お新香は中に入っていたか。

峠の釜めし内容2013年
ふたを取る。写真を撮る前に、忘れて一口いただいたのは愛嬌。大きな杏が目をひく。昔はあったかな。

峠の釜めし内容1997年
こちら、1997年。確かにあった。うずら、鶏肉、しいたけ、たけのこ、ごぼう、グリーンピースに紅ショウガ。具は、ずっと変わらず。

峠の釜めし900円1997年
現在の釜飯のお値段は1000円。1997年は、写真の台車の文字を見ると900円。あまり変わっていない。

峠の釜めし横ゆく猫
外の風に吹かれ、暑い中、まだ暖かい釜めしをいただく。横をゆく猫。旅先では、猫によく会う。だいたい一枚は猫の写真が混じる。
やや薄めの味付け。お弁当は味の濃いものが多いが、意外と印象が薄いのはそのせいか。だが、歩き疲れた身にはやさしい味。

吾妻線で嬬恋2013年08月10日 15:49


信越本線みかん電車
横川から高崎に戻り、吾妻線を目指す。横川駅では、懐かしのみかん電車に迎えられる。高崎周辺ではまだまだ健在の様。

吾妻線万座鹿沢口駅
高崎からは、吾妻線直通の列車。今度もみかん色。万座・鹿沢口行き。終点は、大前だが、そこまで行く列車が少ない。らちがあかないので、万座・鹿沢口まで行き、終点の大前まで徒歩で接続する。Google Mapで目測して3kmないくらい。30分強で着くはず。

嬬恋村マンホール
このあたりは、嬬恋村。マンホールがかわいい。

吾妻線大前駅
吾妻線の終点、大前駅に到着。無人駅。目測通り30分強で到着。国道は、3分の1くらい歩道がなく、注意して歩く。コンビニは、万座・鹿沢口駅を少し過ぎたところのセブンイレブンが最後。補給は早めに。

吾妻線大前車止め
駅のホームから奥を望む。線路の終わり。

吾妻線大前駅時刻表
大前駅の時刻表。3~4時間に1本。これでは、本駅を制覇するのは、なかなかの難儀。帰りの列車まで1時間弱ある。吾妻側の奥に向かって遊歩道があるので散策。

吾妻川みずあそび
このくらい上流に来ると吾妻川も穏やか。地元の子供が水遊びする姿。

吾妻川防災堤防
反面、川岸はコンクリートでしっかりと補強され、ものものしい。それだけ荒れる川ということか。下流に八ッ場ダムが工事中であることを後で知る。

吾妻川とんぼ
吾妻川の堤にも蜻蛉。こちらは秋になると赤くなる種類か。

吾妻線大前駅列車到着
戻ると、ちょうど折り返しの列車が到着。一日5本しか来ないのだから貴重。無人駅なので車掌に18切符を見せてから乗車。

帰り道、長野原草津口からまっすぐに伸びる新線、岩島の手前でコンクリートの大きな橋脚から本線に向かう新線を見る。車中で調べると川原湯温泉駅周辺は八ッ場ダムで水没するため、付け替え線が工事中。見たところ、橋梁は、ほぼできあがっている。トンネルと橋梁で直線主体の路線に生まれ変わる。観光地に急ぐ特急にはうれしいだろう。ダム自体の完成は4年後らしいが、線路の付け替えはそれより早いか。(https://www.jreast.co.jp/construction/public/index.html#19)
川原湯温泉駅周辺では、線路の曲がり方が急なのだろう、列車は徐行して、ゆっくりと進む。この感じは廃止前の羽幌線を偲ばせる。この雰囲気を楽しむのなら早めに。