時刻表3月号 JRダイヤ改正号2014年02月26日 10:11


時刻表3月号 ダイヤ改正号
時刻表3月号到着。毎年恒例の3月のダイヤ改正号。北陸新幹線がメインだが、青森と上野間の寝台特急あけぼのの運転の取りやめも大きい。


あけぼの特急寝台券
あけぼのにはずいぶんお世話になった。トンネルだらけで車窓を楽しめない東北新幹線は好きになれず、奥羽本線の雰囲気も好きで、あけぼのを使うことにしていた。ずいぶん乗ったが、一度くらい、ということでA寝台を求めたのが写真の一枚。平成5年。検札は秋田運輸区。途中、いろいろ買えないので上野で買い込んで車窓を堪能した。まだ、デジカメもないころで風景は想い出の中のみ。

原発事故はなぜくりかえすのか2014年02月26日 14:22


原発事故はなぜくりかえすのか
著者にとっての遺書とも言える一冊。著者は原子力発電に批判的な立ち位置をとるが、本書で述べるのは原子力発電の是非というよりは、科学技術にどう向き合うか、ということではないか。

キーワードとして、アカウンタビリティ(accountability)について論じている。益も大きいが、リスクも大きい場合、特に必要とされる。「説明責任」と表現されることが多いが、往々にして「十分に広報する」ことに転じてしまっている。名詞の元であるaccountableについて辞書を拾うと、こんな感じ。

メリアム・ウェブスター:行動や決定について説明を求められること、あることについて責任あることを求められること
COD:帳簿を任せられること、責任あること、説明できること

どちらかというと「責任あること」に重みがある。本書では、アカウンタビリティといわれていても、「責任あること」の意義が反対に軽んじられていると指摘する。その要因として、技術者の意識の問題、自身でしっかり考えていない、価値判断を他者に委ねている、ことを危ぶむ。

著者の言うように、これは日本の技術や産業に広く内在する問題点なのか、そこはそうでないと信じたい。ただし、手近のITの分野でも思い当たることはある。ITの活用度合いが他国に劣り、ホワイトカラーの生産性の低さを招いている、とはよく言われる。確かに、データを軽んじる、経営に都合のよい理由付けを求めることを専らにする、では、価値を発揮しない。

アカウンタビリティについては、厳しすぎれば、優秀な人材の活用の場を失う、新しい技術や産業の進展を阻害する、とも言われそう。実際、今朝のニュースでも、自動車事故を増やしかねないとGoogle Glassの規制の動きと、これに対するGoogle社の動きを報じていた。しかし、そろそろ境界にさしかかっていると感じる。他にも、超短期売買で利ざやを稼ぐための技術、射幸心をあおって散財させるための技術、孤独への不安感をあおって間断なく使い続けさせる技術、等、いろいろあるが、単なるお金の収支を越えて、帳簿上のつじつまが取れているのか向き合う段階に来ている。