為替がわかればビジネスが変わる2014年07月06日 15:15


為替がわかればビジネスが変わる
テレビ東京、朝の経済ニュース「モーニングサテライト」の解説でおなじみの方の著書。同じマーケットをめぐる本でも、株式畑の人の場合、前のめりの記述が目立つが、こちらは為替畑。一歩距離を置いた落ち着いた書きっぷり。

マーケットの本では、執筆者が複数人のチームによる場合も多く、よく書けているな、と思っても、一冊を通じたまとまりを感じにくい。本書は、おそらく、著者が全体的に筆を入れているためだろう、語り口が安定しており、内容の方向も一貫性が感じられて好感が持てる。根拠なく、断定するような記述もあまり見られない。それでも、業界の常識や経験でしか説明できない理屈はあるようだけども。反面、内容は少し難しい。金融マーケットの入門書の類いを読み慣れている人向け。

全体を通して感じるのは、当たり前のことだが、日本も世界の中の一つであるということ。一国で全てを制御することはできない。まわりの国々の動きをしっかりと見て、たち振る舞う必要があるということ。アベノミクスへの賛否はいろいろあると思うが、ある意味、世界の動きに逆行していたものを修正しようとした取組とは言えそう。流されていてばかりではいけないのが難しいが、まずは、立ち位置をしっかりと固めるところから、というのが現在の状況ではないか。