益川さん、むじな沢で物理を語り合う ― 2015年01月02日 23:27
三部構成。第一部は、1995年の座談会の記録から。高校の物理教師をはじめとする教師や物理の愛好家といった面々(東京物理サークル)と民宿を場に語り合ったもの。第二部は、2009年のインタビューで、第一部以後をフォロー。第三部は、前二部とは少し外れ、数学や学生の頃の勉学について、上野健爾氏とのインタビューを収める。
おおよそ、全体の三分の二は、ノーベル賞受賞にも関連する素粒子理論について。残り三分の一は、学びや研究について。
素粒子理論については、座談会形式ということもあって、少々、とりとめはないが、専門家でない人からの質疑が、結構、的を射ていて、他の解説書などで腑に落ちなかった点が解消したりもする。この本だけでは完結しないので、あわせ読むのにいい感じ。
後者は、それこそ、とりとめもない話も多いが、研究者としての益川さんの姿がよく伝わってくる。
さて、ヒッグス機構で質量が出てくるしくみが、超伝導とよく似ている(70ページ)とのことなので、これから超伝導の本を復習する。
初詣、中山三景 ― 2015年01月05日 16:05
初詣に出掛ける。
最初は、中山競馬場。パドック裏の馬頭観音にお参り。競走馬たちの無事を願う。
新装なった検量室前の広場。レース後、馬たちが引き揚げてくる。「先生、ごめんなさい!」、騎手や関係者の生々しい声が飛び交う。これはなかなか面白い。
次は、正中山法華経寺。中山競馬場からは15分ほど。
屋台も立ち、お正月気分。並ぶほどではないが、ほどほどの賑わい。
少し離れて、葛飾八幡宮。
こちらは、まだまだかなりの賑わい。茅の輪の手前でしばらく順番を待ち、参拝。
これにて、お正月の運動不足は少し解消。
Mathematica Cookbook ― 2015年01月06日 17:52
2014年末にMathematica 10へのバージョンアップのお知らせが届く。このところ年末恒例。今では、Home Editionが用意され、5,6万円くらいなので、まあ、できないこともない(業務用途での使用は不可、金額はメールでのみお知らせ)。
http://www.wolfram.com/
http://www.wolfram.com/
手持ちにあるのは、ver.4.2、2002年のCopyright。当時、研究職的な仕事をしており、ITにももっと数学を、と意気込んだもの。こちらはStandard Editionなので、今でも、手持ちで最も高価な買い物の一つ。仕事内容も変わり、その後、使うにしてもRの方がメインに。もっと使いこなさないと、と今さら奮起。
手にしたのは、Mathematica Cookbook。なかなか手頃な本がない中、高機能なソフトの前で固まる人向け、とあり、共感。Amazon.comのKindle版。数式やグラフはKindle本体では見にくいので、PC版のアプリを利用(デスクトップ版)。Amazon.co.jpはPC版を提供していないが、Amazon.comはOK。なお、ストアアプリ版はリージョンの制限があるのか、導入できない。
読書中のデスクトップ。ver.4はWindows XPまででしか動作しないので、VMware WorkstationのUnity機能を利用して、Win8.1のデスクトップに表示。これだと、Kindleやブラウザ、辞書ソフトなどと一緒に読み進められる。XP上のIMEの動作にはやや不都合があるが、目をつぶる。
本に戻る。ざっと読んだところ、ver.7くらいをベースにしている。ところどころ、それ以前のバージョンへの言及がある。著者はver.3から使い始めたらしい。Wolframの製品説明では、Mathematica言語はver.1からの互換性がある、といっているが、アドオンで提供されていた機能が標準に取り込まれるような場合、仕様変更がかなりあるので、例題を動かすのにそれなりに手間を伴う。また、ver.6、ver.7で大きな仕様追加があり、その分は実行できない。
内容は、大きく4つ。全19章。
※分類と、和訳は適当。
1)基本機能
1章「数の扱い」
2章「関数プログラミング」、対話操作するにも一応は必要。
3章「データ構造」、行列などはここ
2)数学の問題を解く
10章「代数」、方程式の解法など
11章「解析」、極限、級数、微積分、微分方程式、漸化式など
12章「統計」、基本統計量、乱数、確率分布、標本分布、回帰分析、分散分析、仮説検定など
ver.7で大きく拡充され、Rでできることの多くができそう。
3)応用
13章「理学工学」、化学、遺伝、力学、電子回路、有限要素法など
ver.7には分子や素粒子の基礎データも入っているのは驚き。
14章「金融工学」
4)プログラムを組む
残りの章、グラフィックやイメージ処理なども
ver.6からアニメーション機能が対話的に。ver.7から並列処理が充実。
数学や物理の本を読みながら、例題を解く、グラフを描いてみる、くらいをめざすなら、1)と2)に目を通せばよさそう。実際、このあたりを中心に読み進めた。記述は、どちらかというとTips集的な書き方なので、本体付属のヘルプをしっかり読みつつ進めることになる。
ひととおり読み終えてみて、著者の興味分野によるのか、それなりの偏りを感じる。代数の記述は弱めかな。整数論は最近の機能なのかな。複素関数はあまり見かけず。幾何はもともと少ないのか。まあ、ある程度の地図は頭の中に描けたので、この先は自修に努めることにする。
館山、府中の宝珠院 ― 2015年01月07日 19:42
18切符の4回目は館山から。
放送大学の日本近世史に登場した、江戸時代に安房国の寺院を統括する地位にあり、学問の中心でもあった宝珠院を訪れる。その後、少し早い気もするが水仙ロードをめざす。
館山駅。宝珠院のある府中は、駅から北東方向。
まず、鶴谷八幡宮をめざす。参拝。
道すがら、咲き誇る菜の花。まだ、一月なのに。
府中の集落をめざすと道路に宝珠院の案内板。南房総市は、文化財の案内が充実している。
案内板の先に参道の入口。
参道を進むと本堂。お正月の装い。参拝。
となりに、市の文化財に指定されている十一面観世音菩薩を納めるお堂。
境内に備えられた説明板。江戸幕府の寺社政策上の要に位置し、学問の中心でもあったと、放送大学のテキストにあるが、今は静かなもの。寺宝の類いも市の文化財止まり。
あとで調べると、関東大震災で大きな被害があったという。それも、一因か。場所は田園地帯の中央で、実によいところ。農業が経済の中心だった時代には、よい立地だったと思わせる。お寺の来歴などの資料の頒布でもあればよかったのだが、残念。
県道88号に出て、北の方に足をのばすと、道の駅「三芳村」。
食事には早い時間だったが、農産物直売所はなかなかの充実。早い時間なのに来客も多い。写真は葉物中心。奥はお米類。先は長いので、かさばらないものを何点か購入。
南房総、水仙ロード ― 2015年01月07日 22:07
千葉県道88沿いの道の駅「三芳村」を出て、ずっと北に進む。
南房総の冬の農村風景がつづく。寺社の案内を多く見かける。牛舎も多いようで、香りに注意。
県道258との分岐を過ぎてすぐを左折。富山ふもとの吉沢の集落に抜ける道へ。
道すがら振り返る山間の景色。
県道89に突き当たり、左へ。途中に富山への入口があったはずだが、今回は山登りはパス。
県道89を西に。国土地理院の地図によると、北に抜ける道がありそうだが、見つからない。しばらく行くと、林道 下要路線への入口。ここを入る。
山登りはしないといっておいて、かなりきつい登り。登り切ると、T字路に突き当たり、右に。
しばらくは山道。ひらけたところには、水仙の群落。水仙ロードでなくても、南房総のあちこちで水仙を楽しめる。
高度が上がると、先ほど脇を抜けた富山がよく見える。
登り切った先に現れた休憩所。しばし休息と、水分の補給。
県道184方向に抜ける道の標識。左に。
なだらかな下りから眺める田園風景。水仙とみかんが競い合う。
県道184に突き当たり、左へ。
水仙ロードに入る案内が現れる。
建物脇の水仙ロードマップ。これから、上から2つめの道を行く。1.6キロ先からが水仙の里。その先、3キロほどつづくようだ。山と渓谷社、新・分県ガイド11「千葉県の山」の32番のコース。
入ってすぐから、水仙は姿を現す。ふと、香りが漂う。
道の両脇にも。
ひらけたところでは、群落に。
近づいてみると、小ぶりな花。満開まではもう少し。
午後、少し陽が傾く。色づいた陽の光にもよく映える。
保田の町に着く。せっかくなので、ばんや、再び。遅い昼食。
今回はお寿司で。朝獲れ寿司。
寒サバのお刺身。
保田駅に到着。
千葉駅 トンかつ弁当 ― 2015年01月08日 09:38
帰路、千葉駅で乗換。ふと、二大お手頃弁当の一つを未賞味であるのを思い出す。
トンかつ弁当。500円。もう一つは、菜の花弁当。
ちいさな容器に入ったソースをかけたところ。付け合わせは、柴漬け、タケノコの甘辛、塩昆布。カツは、薄いが、衣と一体となってなかなか。旅の道連れという感じではないが、身近で、ちょっとした空腹を満たすにはいい。
駅弁で18きっぷ消化 ― 2015年01月08日 14:57
青春18きっぷの使用期限まであとわずか。2年前の冬は、駅弁巡りで消化したのだった。切符にあわせてお手頃で攻めるも良し、切符代が浮いた分で高級路線も良し。一日でいくつも回れるが、食べ過ぎには注意。
千葉駅の二大お手頃弁当と言った、菜の花弁当。今は600円らしい。
鳥のそぼろと卵のそぼろ。間にあさり。
もう一つ千葉駅。潮干狩り弁当。今は850円らしい。
あさりとハマグリの両方が一度に楽しめる。
宇都宮駅のとりめし。定番の一つ。
全面にとりそぼろ。その上に鶏肉。少し濃い味付け。
鎌倉駅の名代鎌倉いなり。現在の大船軒の商品一覧にないけど。
5種類のいなりの詰め合わせ。
このあと、いなりつながりで、豊川いなり寿司フェスタに行くことになったのだった。
18きっぷで乗り鉄 宇都宮~阿字ヶ浦 ― 2015年01月09日 21:28
今冬の18きっぷ、最後は、基本にもどって乗り鉄。
東北本線を北上し、宇都宮駅。烏山線へ。キハ40が入線。バッテリー車を見たいと思ったが、時間が合わず。ホームの周りを見渡してもいない。時刻表を見て狙う必要がありそう。
大金駅。時間の都合でここで折り返し。
大金駅では、すれ違いのため、キハ40が並ぶ。急いで、線路を渡って、上り列車へ。
宇都宮に戻る。
今年最初の献血は、宇都宮で。旅人献血大歓迎との立て看板。献血ベッドは10席ほど。千葉や都内に比べると小さめ。改装が進む以前の献血ルームの雰囲気。ちょっと懐かしい。手順はほぼ同じだが、飲み物をベッドに持ち込み可というのは初めて。終了後、栃木県で初めてということで、おみやげをたくさん渡される。旅の序盤で荷物を増やしてしまい不覚。
せっかくの宇都宮なのでぎょうざ。手元の冊子で、絶対に行け、とある正嗣に向かう。十一時半の開店時にはすでに行列。一巡目が入店してこの有様。時間が読めないので、先に二荒山神社に向かう。
すぐ近くの二荒山神社。
まだまだ、初詣の行列。参拝。
もどって、20分ほど並んで店内へ。焼き餃子2人前に水餃子1人前。それぞれ210円で、計630円。小ぶりとの店頭の記載だったが、それなりの大きさ。野菜のしゃきしゃき感がよく、あっさりとした味わい。インパクトが強い訳ではなく、日常の通い店向き。満足の昼食だったが、店の外に出た観光客の表情はやや微妙。
小山に戻って。
水戸線。前回は、関東鉄道と真岡鉄道の縦走で横切ったのだった。
直通がなかったので、友部で乗り換えて、勝田。
停車中のフレッシュひたち。そういえば、この型になってから乗っていない。
一番線に向かって、ひたちなか海浜鉄道。湊線。前回は、那珂湊で下車して大洗に向かったので、終点をめざす。乗りつぶし。
少し陽が傾いてきた。赤く染まる線路。
途中、話題の新駅、高田の鉄橋を確認したが、写真は失敗。
終点、阿字ヶ浦。
阿字ヶ浦の駅舎。すぐに折り返さず、散策に出る。
阿字ヶ浦の浜から望む太平洋。夕焼けが東の空まで朱に染める。
しばらく進むと、酒列磯前神社(さかつらいそさきじんじゃ)。
夕暮れの参道はなかなか怖い。
本殿にて参拝。
帰りは一つ手前の磯崎駅から。
駅舎の案内。終点まで往復するなら、湊線1日フリーきっぷの方がお得だった。
磯崎駅のホームからの夕暮れ。すっかり暗くなった。しばらくすると宵の明星が輝きだした。冬は日が短いので、車窓の景色をたのしむ乗り鉄にはやや不利。この先、勝田に戻って、常磐線で帰路へ。下車駅でアンケートを渡す。次の18きっぷは、春。今度は、少し遠出したい。
最近のコメント