素数に憑かれた人たち リーマン予想への挑戦2016年09月24日 15:39


素数に憑かれた人たち

AmazonでWish Listを眺めていたらセール中だったので、つい。

リーマン予想を詳しく知ったのは、NHKの特集番組だったか。それまでは、非ユークリッド幾何学の人という印象だった。最近では、数理科学の2015年9月号がリーマンを特集していた。黒川さんの記事が本書の数学部分の要約になっている。Wish Listに登録したのはこの頃。ブルーバックスなどと一緒に登録している。

本書は2部構成。1部は19世紀の終わりまで。2部は20世紀以後の展開。およそ時系列に沿って進む。章立ては少し凝った造り。奇数章はどちらかというと数学の話題。偶数章は人物や時代背景を語る。面白い試みだが、問題の構造よりも時系列を優先したのは、数学の理解のしやすさを少し損なっているかも。それでも、先に読み進めさせる力はなかなか。数表やグラフも充実。

2部の18章で量子論に現れる素数の姿を少し紹介するが、あまり深入りしない。ここは少し期待していただけに残念。いろいろ脇道に逸れているようで、リーマン予想にまっすぐ進む。

初代のPaperWhiteで読んだが、イメージデータのため、ページ送りがかなり重い。字も小さめ。タブレットなら一回り大きいものがよさそう。イメージデータのため、PCのブラウザ(Kindle Cloud Reader)でも読めるのが幸い。