みんなの日本語事典2017年07月15日 18:05


みんなの日本語事典

放送大学で、陳力衛先生の講義がよかったので、著作を探していて見つけたもの。なお、本書では編者の一人。一問につき、見開きで2ページが基本のQ&A形式。途中、コラムを挟む。気軽に少しずつ読める。体系的ではないが、ひととおり目を通すと、日本語を巡る学問や研究の状況が見えてくる。

言葉が時代によって変化していくことがよくわかるのだが、気になることもある。最近の傾向として、人と人との関係について、上下関係を表す言葉が衰退する一方、横の関係を表す言葉が複雑になってきている。どうも、人間関係が難しくなり、生きにくくなってきていることを反映しているよう。

自身を振り返ると、大学生になり、社会人になりと、だんだんと自信をつけ、言葉も、断定的な物言いに変わってきた、むしろ、立場にふさわしいものになるよう、変えてきた印象がある。ところが、言葉の変化を見る限り、最近はそうなっていない。逆に、まわりに気を遣う、様子を見極めるような言葉遣いが増えてきている。少々の軋轢を跳ね返すくらいの自信や気力を持つことが難しくなってきているのか。

なお、こうした言葉の変化は、「若い人の言葉遣い」と非難されることも多いが、変化のしかたは、解説されてみると、昔からのルールに従うものが主流で、おかしなところはないことがわかる。