The Elder Gods - Book One of the Dreamers2021年09月12日 08:10


The Elder Gods

David and Leigh Eddings夫妻の最後の長編。4分冊の1冊目。

荒れ地に住む異形のものたちが、神々の治める土地に攻め入る動きを見せ、神々は自分たちに課せられた制約を補おうと、自らの地に住む海賊や傭兵といった荒くれ者たちを戦いに誘う。1冊目では、最初の戦いの顛末まで。

Eddings夫妻の著作では、ベルガリアード物語とマロリオン物語はハヤカワのFTで。その次は、翻訳を待てずに、まだ、オンライン書店として育ち盛りのAmazon.comでThe EleniumとThe Tamuliのシリーズを手に入れ、通勤の電車の中でむさぼり読んだ。

これらは、いわゆる英雄譚で、主人公たちが成長し、困難を乗り切る様を楽しむ物語。個人的には、日本のラノベあたりにもそれなりの影響があったのでは、と思うところ。対して、今回のThe Dreamersのシリーズは、神々が表に出てくる。超常の力を振るう彼らには、ちょっと感情移入しにくい。そのあたり、Amazon.comの評も辛口のものが多い所以か。

Eddings夫妻が、おそらく最後の長編になることを意識しながら、なぜ神々を主役の位置づけで描こうとしたのか、興味のあるところだが、この先明らかになるのかしらん。