VisualStudio 2015 UWPアプリ開発、所感2015年08月10日 20:35

Windows8.1のストアアプリのWindows10 UWPへの移植を1本こなしたところでの所感。小さなアプリなので、所感ならぬ、first impression。

・VisualStudio 2015の安定性は、あと一息。ビルドやパッケージの構築で再試行すれば解決する類のエラーが散見。時間のかかる処理が増えたので少し厄介。

・ストア提出用のパッケージの作成には、時間がかかる。小さなアプリなら、8.1用のストアアプリのパッケージ作成はあっという間だったのに比べると重量級。x86、x64、ARM用の構築で、6分半。その後の認定キットの実行に3分。都合、10分ほど要す。
※なお、デバッグ用のビルドは軽いので、誤解なきよう。

VisualStudio 2015 UWP ネイティブコンパイル中

・かかる時間に比例してか、システム負荷も大きい。上図は、ネイティブコンパイル中のCPU使用状況。対応するアーキテクチャ(x86, x64, ARM)ごと、4 coreで1分近く、上限に張り付く。パッケージに収めるプログラムの形式も変わったのだろう。4 coreで4GBメモリくらいのマシンでないとつらそう。モバイルエミュレータには、メモリ2GBのものもあり、これを走らせるなら、4GBでもちょっときつい。VisualStudio 2013で8.1用のストアアプリを作るなら、2 coreで2GBくらいのマシンでも余裕だったのに。

マニフェストの言語設定

・パッケージ作成でサポートする言語の自動識別に難あり。上図のマニフェスト、赤枠内の設定は、標準で"x-generate"と自動識別になっているが、日本語のみのリソース設定をしていても、英語が入ってきてしまう。マニュアルで編集して対処。

・MSのサイトも、まだ、UWPと8.1ストアアプリの情報が混淆。USのサイトの方は整理が進んでいるが、自動識別で未整理の日本語サイトの情報が表示されたり。微妙なところの違いを探すのは、現状それなりに苦労。的確な情報を見つけたら、とにかくブックマーク。

・実作業では、的確なUIのパターンというか、ナビゲーションの構造を把握するのが大変。4インチクラスのスマートフォンから通常のデスクトップまで、サイズの異なる世界をどうサポートするか、考えているアプリの操作を踏まえ、悩むことしばし。8.1に少し慣れてきたところで、その線上で進めればいいかというと、必ずしもうまくいかず。慣れと修練が必要そう。

・意外と悩ましいのが、チャームがなくなったことへの対応。ヘルプやプライバシーポリシーは、どこに表示するのか、そもそも表示がいるのか。結局は、8.1のストアアプリでWindowsのシステムとの連携や操作感の統一を目指したものの、それを破棄し、アプリはアプリで完結するという旧来の考え方に立ち戻ったようだが、それはそれで自由度が上がり悩んでしまう。