イオン 第93期 株主総会2018年05月24日 05:58


イオン 第93期 株主総会

今年は曇天、幕張メッセまで汗だくになることもなく到着。

岡田社長からの事業説明。
業績は上向きだが、社会の変化がはやく、それへの取り組みが急務との認識を示す。

「概要」
・全ての事業が黒字化
・営業利益2000億円を越えるのははじめて
→20万人の従業員に1万円のボーナス支給
※Q&Aで、発表済みの増配(通期で4円)について補足。

「事業環境の変化の認識」
・食事を作らない
・買い物にかける時間が短くなる
・退職者の支出抑制
・価格への敏感化
・健康への関心向上
・他業種からの進出による競争の激化

これらを受け、既存の店のフォーマットが通用しなくなっている。

「成長分野」
・ディスカウント
・ヘルス
・ウェルネス

「方向性」
・物流の進化
→食品加工工場、倉庫への取り組みを含む
・デジタル化

「施策」
・垂直統合の必要
→商品企画力がいっそう重要に
・店舗での加工から、加工工場への集約による生産性の向上
→店舗は、接客に注力
・デジタル化などに向け、新たな人材の発掘

「デジタル改革」
・食のEC比率は、国内は2%ほど
 英の7%、仏の5%と比べても低く、これから
・参入障壁の高さが理由
 アマゾンもホールフーズ買収を必要と判断した。
・イオンは、既存の取り組みを利点として生かせる立場にいる。

ただし、現状のネットスーパーの満足度は高くない。
30品目の買い物にWebで28分もかかっている。
17分程度への短縮が目標。

マーケットプレイスを準備中。
地域の生産者に利点のある仕組みを構築したい。

「デジタルベンチャーとの連携」
・橋渡し企業への出資
・AI、ロボティックスへの投資
 DeepBlue、Boxedの名前を挙げる。

「スーパーマーケット改革」
・食のSPAを進める。
 垂直統合で、イオンにしかない商品を提供する。
・グループ各社の状況は、1000億円規模の会社が20~30社ある。
 物流や加工工場を整備するには体力が不足
・地域を統括する8社程度に集約したい。
・2020年を目処としたGMS改革
 食は地域ごとの取り組み
 衣料、日用品、ホームセンター、住居は、全国一律で開発して地域は販社

「企業統治」
以上の改革を受け、企業統治のあり方も変化を求められる。
売上高は8兆を越えたとはいえ、世界で見ればまだまだ小さい。
一方、大きすぎる弊害も処々に見られる。
体制の柔軟化とスピーディー化が必要。

・世の中における存在意義の明確化
・(2つめは失念)
・それぞれの会社、社員が、自主、自立で在るためにはどうしたらよいか
を軸に検討を進めている。

以下、質疑応答から。

・名誉職への対応
→開示していないが、報酬は業務に見合ったもの。
 金額は最高でも月100万円を越えない。

・新聞への広告効果をどう捉えているか。Twitterへのフォロワーが18万しかない。
→押し紙は問題として捉えている。折り込みチラシ数は精査している。
 お買い物アプリやKidsアプリに注力している。

・幕張新都市店周辺の渋滞対策
→信号の設置、駐車場の回転率向上、新駅、など多角的に進めている。
※報道の新駅は、この範疇の取り組みなのか。

・マネーカードの乱立について
→現状、Waonを含めた統一についての具体的な取り組みはない。
 国が進めるキャッシュレス化の取り組みの中で議論されると考えている。

・中国からの観光客に向けたSNSアプローチについて
→中国、東南アジアでのメディア戦略について説明

・ネットスーパーの配送における業務負担について
→注文数に応じてチャーターを発注する運用を行っている。
 労働時間が過重にならないようにしている。

・無人店舗への取り組み
→本社ANNEXタワーにて実験中。保健所の認可が下りず、実地展開はまだできない。
※こんなところにも規制があるのね。

・国際事業の収支の改善について
→これまでの赤字は、急速な出店に伴う償却コストが大きかった。
 また、香港やマレーシアでは、20年以上経っての店舗の陳腐化が進んでいた。
 投資は一巡し、今後改善が進む。中国は、2019年度黒字化の見込み。

・子どもをふたり載せられる電動自転車は、イオンの駐輪場に止められない。
→イオンバイクの主力商品でもあり、早速改善する。
※タイヤが太く、駐輪場の機械に収まらない様子。

・業績向上の株主への還元
→今期、通期で4円の増配を発表した。前期2円、後期2円。

移動ATM

会場の展示は控えめ。移動ATM車の他は、展示パネルが中心。

気になっていたが、話題にならなかったテーマとしては、
・幕張新都心店付近に新設で合意した駅の話
・買い物難民対策の移動販売車の話
といったところ。

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