ESXi 6.7に更新、USB Audio使用不可に ― 2020年03月04日 16:08
ESXiサーバを5.1.0から6.7.0に更新。5.1.0を載せていたサーバのCPUは、Xeon L3406。アーキテクチャのClarkdaleでは、Windows10が1803止まり。それ以上は、アップグレード不可。foobar2000を載せていたlubuntuも16から18に上げると、負荷が高くて再生がままならない。
更新先の機種は、消費電力も考えて、NUC8。4coreになったi5のコストパフォーマンスがいい。新機種を待とうかと思ったが、GPUが弱体化してつぶしが利かない。Xeを載せるのを待つと年末以降になりそう。本当は、ECCメモリを載せられるXeonがいいが、アーキテクチャはSkylake止まり。こちらの更新はまだ先。低消費電力版も出てこない。NUCで当座を凌ぐ。
ESXi 5.1では、RolandのUA-25をつないでfoobar2000で音楽サーバを仕立てていた。ゲストOSのイメージを6.7に移して、起動。alsaはデバイスを認識している(AlsaMixerでMIDI Input Modeになっているのは気にしない)。しかし、speaker-testで確認すると音が出ない。lubuntu, openSuse, Windows XPと試すが、どれも、デバイスは認識するが、音は出ない。
いろいろ調べるが、同様の報告ばかり。USBカードをpath throughで認識させる強者もいたが、NUCでは、そうもいかない。
ESXiのサポート外の使用法だが、機能のdegradeは、残念。そのうち、ひょっこりと利用できるようになることを期待。
動作確認でも行った仮想マシンの移行。ESXiのイメージであれば、クライアントツールのデータストアをブラウズする機能を用いて、移行元のESXiサーバから、ファイルをダウンロードして、移行先にアップロードすればいい。
対して、Workstationの場合は、アップロードウィザードが利用できる。vdiskを2GB単位で分割する構成の場合は、バラバラにアップロードしてもESXiが対応していないので、ウィザードが必須。
手許のWorkstation 10で試すと、アップロード失敗。調べると、ESXi側で送信時の暗号化方式が強化され、非対応の方式を拒絶しているようす。Workstationのバージョンを上げればよいのだろうが。
そこは手抜きして、vmware-vdiskmanager.exeを利用。"-t 4"でESXi形式に変換してから、データストアブラウザを用いてアップロード。"-t 6"のthin provisionedの方は、ホストの指定がバグでできないようなので、断念。
これで、Visual Studioの開発環境をESXi上に移したので、いつでもすぐにコードの続きを書き始められる。
P.S.
もう少し調べると、6.5で更新されたUSBドライバの仕様によるもののようす。旧ドライバに戻せば使えるようになるらしいけど。
YastがDNSのA recordを消しているのか ― 2020年03月06日 15:34
ESXiの更改作業。本体の次は、ゲストの移行。DHCPとDNS。既存のゲストの移行ではなく、最新の環境に移行。openSuSE。今回は、安定版のLeap15.1。ubuntuはサーバ用途とデスクトップ用途が極端に分かれているが、SuSEは管理用のGUIツールが充実し、使い勝手がいい。
YastからNetwork Interfaceの設定。標準は、Network Managerだが、それではDNSサーバの設定がうまくいかないので、従来タイプのWickedに変更。
YastからDHCPの設定。TSIG Keyを生成し、DNSに対して更新できるように設定。
YastからDNSの設定。プライベート環境(192.168.x.x)のサーバ類のレコードを登録。
Reverse Zoneは、自動で登録するように設定。
設定を保存するとReloadが走る。jounalctlでは、A recordsが存在しないとエラーメッセージの出力。Yastに戻ると、先ほど登録したレコードがきれいになくなっている。
ログを遡ると、automatic empty zoneの設定。これで消されたか。
Yastに戻って、Optionsにdisable-empty-zoneの設定。しかし、解決せず。
最近のbindでは標準でyesになっている、empty-zones-enableにnoの設定。これでも解決せず。
選択肢にはないが、直接書き込めば設定できる。
DHCPとの連携用に設定したdynamic updatesを止めると、解決。登録したレコードは削除されなくなった。
nslookupとたたきたくなるが、digで確認。登録したレコードが回答として戻ってくる。ただし、DHCPからの登録ができなくなったので、DHCPを使うマシンへのアクセスは不便に。
empty-zones-enableのせいではないとすると、Aレコードを消しているのは、Yastか。手で設定すればいけるのかもしれないが、たまの作業でYastを使ってしまうと、はまるのでここは妥協。
なお、サーバの能力が上がった分、気持ち、Webアクセス時のレスポンスが改善したようす。
いのちとは何か ― 2020年03月09日 13:57
本庶先生の本。研究についてならブルーバックスがよいのだろうが、深淵を覗いた研究者の生命観みたいなものが読めないものかと、こちらを選択。雑誌「科学」の連載をまとめたもの。感染症に対する免疫の働きを述べる章もあり、時宜に適う。
深く突っ込んだ議論というほどではないが、全般を通して、生命についてバランスの取れた立ち位置を教えてくれる。「生命科学を教養課程における必修科目とすべきである(P.117)」と主張するのも道理。
その帰結が、「生命科学からわれわれが学ぶことは、われわれが幸福を感じるような生き方自身が生命のあり方に適応しているということである(P.121)」という一文であろうか。
人間も生物である、そのことを改めて認識させてくれる一冊。
lubuntuでWineでfoobar2000 ― 2020年03月15日 15:41
ESXi6.7でUSB Audioが使えなくなり、どうしたものかと。
とりあえず、古いWindowsXPのノートPCを引っ張りだし、foobar2000を動かして凌いだが、そのままにもしておけない。同じく古いノートPCだが、Linuxをセットアップして、Wineでfoobar2000を動かしてみる。
古いPCなので、軽いものでと、Linuxはlubuntu。最初、18.04にしてみるが、ときどき音が割れ気味。やはり重いかと、16.04に落ち着く。
以下、セットアップ手順。18.04に比べると、16.04は少々面倒。
・CPUは、Pentium M。PAEは載っているらしいが、インストーラが判別できない。メッセージに従い、F6を押して、オプションを追加。末尾の"--"を"forcepae -- forcepae"にして、実行。
・リモートログインには、xrdpを設定。
lxdeでログインできないときは、mateでログインできる。mate-sessionをインストールして、 .xsessionにmate-sessionを記述。
または、/etc/xrdp/startxdm.shの最後にある、". /etc/X11/Xsession"を、"lxsession -s Lubuntu -e LXDE"にしてlxdeを貫く。
どちらの場合でも、lxdeのパッケージ群の追加インストールが必要かも。
ノートPCでは、電源設定を忘れない。蓋を閉じても落ちないようにする。
P.S. logind.confの設定が必要だった。
・wine
漢字が出ないときは、"winetricks fakejapanese"でフォントをインストール。"winetricks allfonts"も必要かも。
winecfgでAudioタブを見て、Driverがwinealsa.drvになっていることを確認。なっていない場合は、winetricksをGUIで起動して、設定のページで、"sound=alsa"をチェック。
・サウンドデバイスの確認
"/proc/asound"でOSが、鳴らしたいデバイスを認識しているかを確認。aplayやspeaker-testで鳴らしてみる。
確認後、改めてwinecfgのAudioタブで、Output deviceの一覧からデバイスを選択。一覧に出てこない場合は、ログアウトしてログインし直す、再起動する、などで出てくるはず。ちょっとしたタイミングの問題がある。
・NAS上の音楽ファイルを鳴らすなら、cifs-utilsをセットアップして、mount。自分のHomeのMusicの下あたりでいい。必要に応じ、"/etc/fstab"の設定など。
NASにセットアップしたUPnPの楽曲管理サーバを参照するのでもいいが、ファームの更新などで参照名が変わり、playlistの更新が必要になることがあるので、フォルダ参照が楽。
・foobar2000のセットアップ
wineからインストーラを起動。UPnPで制御したいときは、UPnPのモジュールを追加。WASAPIで鳴らしたいときは、WASAPIのモジュールを追加。XPでは、WASAPIモジュールは未対応なので、一歩前進。
手許の環境では、DirectSound(DS)は、音量調整が効かず、WASAPIを設定。eventモードは動作せず、pushモードを選択。設定すると、排他が利いて変更できなくなる。再起動などで対処。
ASIOモジュールは、ドライバがないといわれ、設定不可。
P.S. 排他モードのWASAPIでは、再生できないMP3があり、sharedのWASAPIに入れ替え。VBR V0がうまくいかない。FLACに変換しても不可だった。
album list作成中は、音が割れたりと、CPUの能力不足気味だったが、落ち着くと、なんとか。CDをリッピングしたFLACの再生でCPU使用率30%くらい。とはいえ、lubuntu16.04もサポート切れ間近。1年くらいのうちには、機種更改をせねば。
P.S. wineのmemory leakが発生し、数日で止まる事態に。仕方ないので、18.04に更新。wineも3.0に更新。memory leakは止まったが、bit rateの高いFLACの再生はつらそう。
QNAP 419U+ から 332X への移行 ― 2020年03月21日 13:48
NASのサポート切れが年末ということで、早めに更改。
最近、NASの導入を勧める記事をよく見かける。使うだけなら、そんなに難しくないが、更改は結構大変。NASに限らず、ストレージの移行は、ひとつ間違えるとデータを失うので緊張を伴う。しかも、普通は、数年~10年に一度しか行わないもの。今回は、どうなるか。
選択したのは、TS-332X。3.5インチドライブが3つ、M.2のSATA SSDが3つ。64bitのARMプロセッサで、メモリは最大16GB。標準搭載は2GB。1Gbit LANが2つ。10Gbit LAN(光)が1つ。
ポイントは、低消費電力。SSD搭載可。LANポートが2つ。いろいろ使い回しを考えるとx86プロセッサがいいが、条件を満たすものがない。Intel搭載品はメモリ容量が少ない。AMD搭載品は電力消費量が多い。
ベースの消費電力が20W違うと、月で15kWhほど。東京電力の2段目の料金で400円くらい。年に5000円ほどの計算。その前に、地球に優しくない。
Intel搭載品では、最近出た251Dが、Gemini Lakeを載せてきたので、隠しスペックで8GBより上のメモリを積めるかも。332X注文後だったし、LANポートが1つしかないけど。
更改対象は、419U+。2012年の購入。機能追加のあるソフトウェア更新は2017年末まで。セキュリティアップデートは、2020年末まで。出たばかりの製品を購入すれば、10年ほどは使える計算。普通のPCなら、その前に電源まわりが逝きそうなところ、しっかりした作り。
332Xの正面。下の6つは、アクセスランプ。エラー通知は、ブザー音に加え、音声も出る。
裏面。電源はACアダプタ。
ケースの側をはずしたところ。HDDトレイが3つ。
HDDトレイを納める部分を外すと、基盤が現れる。左にM.2のスロットが3つ。
メモリは、SO-DIMM。DDR4の2400。
HDDトレイは簡易なもの。HDDの側面の4つネジ穴にピンをはめる形態。トレイのうち1つには、2.5インチ用のアダプタが付いてくる。はめ込み式。無いものと思って、別途用意していたのに。ほか、付属品にはLANケーブルが2本。こちらも、別途用意していたのに。
電源オンで起動後、ファームウェア更新。2回走った。
終わると、設定ウィザードが起動。ずいぶん、やさしくなった。
ウィザードを終えると、いつものコントロールパネル。このあたりのUIの継続性はしっかり。
次は、LANの設定、ディスクの設定、データの移行、とつづく。
QNAP 332X ネットワーク設定 ― 2020年03月22日 08:13
LANポートが2つあるので、束ねて帯域を拡げる。
最初の画面はこんなだが、しばらくすると、「ネットワークと仮想スイッチ」のアプリが設定され、画面が一新される。
「ネットワークと仮想スイッチ」の画面。右上の「ポートトランキング」を押下して設定。
LANポートの束ね方にはいくつかあるが、802.ad(LACP)を選択。接続するネットワークスイッチが対応している必要がある。
NAS対NASのデータ移行で運用してみたところ、1:1 の通信では、これまで使用してきた「balance-rr」(こちらは、スイッチの対応は必要ない)と大差ない。これは、移行元NASの能力が1Gbpsに足りないこともあるのだけど。
そもそも、クライアントからのアクセスでは、Windows10のLANは、ポートを束ねる機能をサポートしていない(IntelのNICとドライバが必要なようす)。NASに複数箇所からのアクセスがあるときに効果が期待できるもの。
Ciscoのスイッチの設定。port-channelを設定し、ProtocolにLACPを選択。
使用しているスイッチの負荷分散の設定。2960Lでは、これのみのサポート。
QNAP 332X ストレージ設定 ― 2020年03月22日 08:50
「ストレージ&スナップショット」を開いたところ。SSDは■、ディスクは●で表示。
ディスクを選択すると、状態を確認できる。今回は、8TBのディスクを2個。実験用に手持ちの小容量のSSDを1つ。
最初は、ストレージプールの作成。8TBを2個でRAID1(ミラー)を設定。
RAID5は、容量のメリットがあるが、リカバリに時間がかかることを考えると、大容量のディスクの価格がこなれてきたので、RAID1の使い勝手が勝る。
作成したストレージプールの上にボリュームを作る。QTS4.4(QNAPのOS)で変わったのは、ボリュームの種類が増えたこと。推奨は「シックボリューム(Thick Volume)」のようす。スナップショットが使える。スナップショットといえば、NetApp。実装は異なるだろうが、ついに家庭用まで降りてきたか。
従来タイプは、「静的ボリューム」。
製品説明によると、QNAPの移行では、ディスクを外して付け替えれば済む、とあるが、こういった新しい機能は使えない。こんなこともあるので、新しいOSで設定し、データを移行したほうがいい、とは、お店の人の言。今回は、ディスク容量の増加もあるので、データ移行を選択。
ボリューム作成では、容量の他、「アイノード別バイト数」を設定。これは、Linux(Unix)用語。Windowsならエクステントサイズ。ファイル管理用の領域マップの1単位あたりのサイズ。ファイル1個あたりの最小容量。
ボリュームは、用途に合わせ、3つ設定。文書などの一般用、仮想マシンのイメージ用、動画用。後者の2つは、大容量のファイルが中心なので、アイノード別バイト数は最大を選択。一般用は、細かいファイルが中心なので最小を選択。
ストレージプールは、「同期中」とあるが、RAID1(ミラー)の同期。同期中でも、作業やアクセスはできる。8TBのミラーの同期で、移行作業をしながらで、まる3日を要した。完了までは保護レベルが低いので、移行期間には十分余裕をとって。
ボリュームができたら、共有フォルダを設定。移行元と同じフォルダ構成。ユーザを作成し、アクセス権の設定を忘れない。
おまけのSSDの設定。1個しかないので、読み取り専用に設定。QNAPのサイトに文書があまりないが、ひとつでも使えるのを確認。読み書き用には、2つでRAID1にする必要があるだろうけど。
対象ボリュームの設定。一般用だけを対象にする。
使用量やヒット率を確認できる画面。どのくらいの容量があれば効果があるものか?
QNAP 332X データ移行 ― 2020年03月23日 07:28
準備ができたので、419U+から332Xへのデータ移行。外付けのディスクにバックアップを取って戻すなど、いくつかの方法があるが、ネットワークにつながった2台のNASがあるので、NAS間の同期機能を用いる。
419U+(QTS4.3)では、バックアップマネージャがあり、332Xで探すも見つからず。「HBS 3 Hybrid Backup Sync」という新アプリになっている。これをインストール。
RsyncとRTRRがあるが、RTRRにしてみる。移行元の419U+のIPアドレスを指定して、アクセス許可の設定を行う。
移行元の419U+の方では、バックアップマネージャを起動し、送信ジョブを作成。
ウィザードに従い、共有フォルダごとに、ジョブを作成。
ひとつできたので、起動。同期が始まる。
移行先の332Xでも、同期の実行中を確認。
送信側のネットワークの使用状況。束ねている2本のLANポートに均等にトラフィックが生じている。
受信側のネットワークの使用状況。こちらも2本のLANポートを束ねているが、トラフィックは片側に寄っている。負荷分散アルゴリズムは、LACPとbalance-rrを試したが、変わらず。送信側のスペックが低く、1Gbpsを越えないので支障はないが。
受信側のリソースモニター。CPUは余裕。実は、送信側は、目一杯。同じARMのプロセッサ、64bitになり、コア数も倍の4になったが、それ以上に性能は向上している。
標準の2GBのメモリは足りなめ。SSDのキャッシュを設定したので、その分もあって、不足気味。空きメモリのGCが多発する。画面左下のキャラクタが何度か首をかしげる。使用するアプリケーションを増やしたり、Containerを活用するなら、メモリ量増が必要。
ジョブを次々に登録して、同期させていく。ディスクの本数が多いわけではないので、ひとつずつ完了させていく方が効率がいい。実行中のジョブの終了予定時刻を見極めて、ワンタイムのジョブを登録していく。
同期途中の状態をFile Stationで確認。一時ファイル名はこんな感じ。
移行データ量は、約4.5TB。夜間もジョブを起動し、まる2日、44時間ほどを要す。RAID1の同期は実施中の状態。平均のスループットは、30MB/秒ほど。仮想マシンのイメージや動画ファイルなど、長尺のデータは70MB/秒程度出るが、細かなファイルは時間がかかる。
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