印旛沼 ― 2024年09月10日 14:30
まだまだ厳しい日差しを求めて走りに出かける。
そろそろ秋の空?
電線に集まるツバメ。そろそろお帰りか。
印旛沼の鳥影は少ない。水面を助走する鵜。
コンバインの刈りあとに集まるサギ。いつもは一反に一羽もいないのに急に密度が上がる。
あぜ道に小さな昼顔のような赤い花。マルバウコウソウというらしい。
詩経 ― 2024年09月23日 08:09
詩経 上、中、下巻 春頃から読み始めてようやっと読了。
奥付によると、平成9年からの刊行。刊行を知って、10年頃から刊行の度に買い求めたはず。刊行が遅れたのは、金石文の研究成果を取り込もうとしたものか。儒教の経典としての従来の解釈とは異なり、古代歌謡としての解釈を取る。
同梱の季報によると、詩集としての成立は紀元前4世紀後半以降とある。個々の詩を見ると、殷や周の成立を言祝ぐものもあり、紀元前10世紀以前から語り伝えられたものも含むのだろう。そういう意味では、旧約聖書の古い部分と同じかやや若いくらいの時代を伝えるものか。
字面を見ると、漢文を読んでいる身にも不案内な文字が多く、同じ漢字でも意味が異なるものも多い。解説によると、まだ漢字の成立途上で、同じ音の文字を使い回すことも多かったよう。詩文の伝承が口承から書き物に移行する時期と重なり、口承が正であり、書き物が従だったのかもしれない。論語に「子曰、誦詩三百」(巻第七 子路第十三)とあり、孔子が詩経を暗誦していた、というのは書物を読んで覚えたのではなく、口承で学んだのかも。
内容としては、一族や国の安寧を祈るものなど、公的なものが多い。とはいえ、山川への思い、嫁婿を迎えるための近隣との交流、収穫の喜び、など、当時の生活の一端を伝えるものも多い。他方、政の混乱、それに伴う恨み辛みを述べる詩もあり、早くから社会が成熟していたことも教えてくれる。素朴な古代社会という印象だけでは終わらない。
最近のコメント