芭蕉のあそび ― 2023年06月03日 16:14

文化におけるパロディの役割を、俳諧を例に論じる。パロディや言葉遊びというと、高尚でない、と忌避する向きもあるかと思うが、古今、そこここに現れるもの。むしろ、読み進めると、こちらの方が本質に近いのかも、と思わせる。
この本が必要になったのは、江戸と現代の間に文化の断絶があるため。150年ほどしか離れていないのに、引き継がれていない文脈が多々あり、話が通じなくなっている。それは、和歌であったり、謡であったり。
昨今の映画やドラマ、アニメ、小説類、などもおなじ。西部劇、時代劇、スポ根、等々、世の中から姿を消した後、これらを下敷きにした作品群は、今と違った評価をされる未来があるのかもしれない。
地球外生命を探る ― 2023年06月03日 15:17

著者ご本人が本書の内容を語るポッドキャストがある。これを聞いての購入。
KindleでNo.1312あたり、30%ほど読み進んだところに、「生命も実は散逸構造ではないか」との一節があり、得心。
思うに人間の意識も近しいところがあるのでは。情報の流れが絶えずあることが肝心。機械知性が意識を獲得することがあるとすれば、開放系が構築されるかどうか。ただし、開放系は壊れやすく、商業的には人に及ばないかも。認識などの部品とその組合せのみを便利に使う、今の方向が産業として正しそう。ロマンには欠けるけど。
荻生徂徠「政談」 ― 2023年06月03日 13:43

吉宗への政策提言書と言われるもの。当時の世情をつぶさに伝える。尾藤氏の訳は、かみ砕いた現代の言葉で読みやすい。
多くは当時の社会や文化に根ざしたもので現在に当てはまるものではない。しかし、巻の3、役人や役所に関するもの。ここは、現代のビジネス書としても通じる一節。政談が描かれたのは江戸開闢から100年ほどのこと。戦後80年の現代と世情は通じるものがある。
初夏の札幌、動物と昆虫 ― 2023年06月02日 15:45

今回もエゾリスに遭遇。こちらはちょっと人なつっこい個体。足下まで来て見上げてくる。

ふつうは用心深く、遠くから覗くのが精一杯。残像ばかりの写真がいっぱい。こちら、地面を駆けていると思ったら、埋めたクルミを探し当て、樹上でお食事。小気味よい音が聞こえてくる。

この時期、ぐんぐんと伸びる藤の花にはマルハナバチ。辛うじてお尻が白いのが見える。エゾオオマルハナバチか。

キアゲハ。

キマダラジャノメ。
初夏の札幌、花木 ― 2023年06月02日 15:34

街路樹や公園のトチノキが花を付ける。今年は花が多い。

札幌と言えばライラック。紫と半々くらい。

とっても地味なアケビ。

水辺が近いところにマムシグサ。食虫植物のような姿。

ギンラン。木洩れ日がやっと届き、落ち葉が厚く積もり、他の草が生えてこないところに孤高の姿。地中の菌類と共生しているので生きていけるのとか。

似ているがクゲヌマランか。こちらの方が数は多い。花の根本のところの出っ張り(距;キョ)がない。個体差もあるそうだけど。
初夏の札幌、野鳥 ― 2023年06月02日 15:04
初夏の札幌。昼はクーラー、夜はストーブ、な体調管理の難しい季節。一日の、そして、日々の寒暖差が大きい。

藻岩山。電線のない場所はなかなかないもの。

ハリオアマツバメ。群れを組んで高速で滑空する。連写で狙うもボケた一枚がやっと。

アカゲラにはあえなかったがコゲラが登場。

最後は、こんな細い枝先まで頑張る。

地面をふとみるとヤマガラ。

樹上を探ると、アオジか。

声の主張の大きな、おなじみのシジュウカラ。

下からのアングル。ヒヨドリか。

こちらもおなじみのハクセキレイ。

水上で声で主張するのはカイツブリ。

子育てはまだなのか、マガモ。

成田ではあたりまえにいるアオサギもここでは珍しい。

青葉も出揃い樹上はこんな感じで、なかなか姿を拝めない。
千葉NT ― 2023年05月13日 18:32

印旛沼周辺の田んぼは水を入れ始め。田植えの季節が近づく。

印旛沼の藻は、例年より早めの繁茂の様子。

自転車専用道の県道406は、あいかわらず印旛沼捷水路の手前で通行止め。この先の橋の工事は進んでいるようだが、法面崩落は後回しか。

印旛沼北西部の工事は終了の様子。安食方面は開通。

吉高の大桜はすっかり緑の装い。花の時期より、大木の雰囲気を増す。

北千葉道路(国道464)沿道には、オオキンケイギクの群落。キバナコスモスよりも早く咲く。

千葉ニュータウンの駅の手前のモスで折り返し。初めてのお店では、フィッシュバーガーで探りを入れる。シンプルなだけにお店の調理レベルがわかりやすい。
人類の起源 古代DNAが語るホモ・サピエンスの大いなる旅 ― 2023年05月04日 09:38

少々細かな記述があって読み難い箇所もあるが、なんとも刺激的な一冊。古人骨のDNAを紐解くことで、人類がどのように分かれまた混じり、地上に広がっていったか、従来の単純なモデルとは異なる、複雑な、しかしおなじ生物なのだから確かにそのようなものであるはず、と得心させてくれる。
本書によると、やはり中東が重要な結節点。聖書を読むと、同時代の他地域とは一線を画する、現在までみてもほぼ網羅され尽くされているのではと思われる人の生き様の類型、が描かれているが、人の出入りが何度も繰り返された結節点ならばさもありなん、と。
そうした人の伝播の到達点は、北米南米のようだが、それを除くと日本もひとつの行き止まり。淵、止水域。南から北からいくつもの人の流れが到達した地点。それが、日本文化の特質を生み出した要因のひとつなのかも。
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