ESXiのGuest OSでDirect3D2015年01月11日 11:08

VMware Workstation上のXPをESXiに持って行けるか。ポイントの一つは、Direct3Dが機能するかどうか。ちょっと試してみる。

dxdiag on ESXi

ESXi上のWindows XPで実施したdxdiag。Direct3Dが利用できない。ESXiのバージョンは5.1。仕様としては利用できるはずだが、なにか足りない。

dxdiag on Workstation

こちら、VMware Workstation上のWindows XPで実施したdxdiag。Direct3Dは利用できている。VMware Toolsのバージョンは少し新しい。

調べてみると、VMwareのコミュニティの議論で、ESXiを稼働させるサーバの方にも対応するグラフィックカードの搭載が必要とのこと。現在のサーバは、オンボードのVGAのみでこの要件を満たしていない。

PCI-Ex16のスロットは空いているが、消費電力が増えるのが悩ましいところ。次の更改でGPU内蔵のCPUを選びつつ、全体の消費電力を下げるほうがいいだろうか。Nehalem世代なので、現行から2世代前でもあるし。

UPSのバッテリ寿命2015年01月11日 11:44

UPSのバッテリ寿命のランプが点灯。サーバが自動シャットダウンし、慌てる。よく考えると、そうなるように設定している。余りに久しぶりで忘れていた。

UPSのバッテリ寿命

上は、三菱電機の交換バッテリについてくる説明書から。温度管理されたマシン室など理想的な環境で5年。前回交換は、2010年10月。ほぼ50ヶ月稼働したことになる。その前は2005年だから変わらない。負荷は半分以下だが、普通の部屋で夏は暑くもなるので、余りよい環境とは言えない。それにしてはよくもった方。

交換バッテリは、いつも使用しているオンラインサイトで4.1万円。前回、2.4万円だったので、ずいぶんの値上がり。他社製品も同様。鉛蓄電池全般の傾向だろうか。50ヶ月で考えると、500円/月弱から800円/月程度になる。保険としては、高いか安いか。

住んでいる地域は夏の落雷が多いので、しばらく経ってから次を考える。未使用時の電気使用量の推移も見たい。消費電力を考えると、容量を減らすことと、インバータ方式からラインインタラクティブ方式に切り替えることも検討していい。方式の違いで消費電力は半分程度になるようだ。

東山時代における一縉紳の生活2015年01月11日 14:14


東山時代における一縉紳の生活

本書は、近世史や中世史の本を読んでいると参考文献として登場。青空文庫に収録されている。Kindle版は、上のように表紙も題字だけでシンプルなもの。

奥付によると、初出は1917年とあり、用字はそれなりに古く、今の本と違って章立てもなく、少々読み難い。目次を見ても、表紙、本文、最後のページ、のみ。タイトルの「縉紳」は、高貴な人のこと。この場合は、貴族、公家。

記述は、三条西実隆の実隆公記に依りつつ、室町時代中期の中堅どころの貴族の日常を描く中で、時代の実相を明らかにしようというもの。三条西実隆の活躍した時期は、およそ、応仁の乱の前後から、信長が表舞台に出てくる少し前まで。戦国大名が割拠し、荒れすさんだ世の中という先入観を、いやそうでもない、人びとはそれなりの生活を営んでいた、ことを示そうとする。

社会のシステムは壊れかけており、法が定めた関係が機能しているというよりは、その関係が機能しているときに生まれたお互いの利得の関係が続いているイメージ。そこに新しい勢力が登場し、関係を置き換えていく。有力者の入れ替わりだけではない。たとえば、役人が担っていたであろう中央と地方の連絡や通信の役割は、僧侶や連歌師が果たしていく。登場人物の入れ替えはあるが、全体としての有機的な関係は崩れない。こういうときこそ、人の縁がものをいうことが切に伝わってくる。もともと共同体が持つしなやかさが発揮された時代、というところ。

新解さんの謎2015年01月15日 14:19


新解さんの謎

表題の「新解さんの謎」は、全体の半分弱。残りは、諸君!に連載した紙をめぐるエッセー。

なんといっても、三省堂の新明解国語辞典の記述をめぐる表題作が面白い。あとがきの日付は、1996年。第四版くらいで説明と用例が化ける様子が面白く描かれている。現版(第七版)はどうだろうか。一層磨きがかかっているのか、おとなしくなっているのか。ちょっと手元に置いてみたくなる。電子版の案内には「実感のこもったシャープな語釈」とあるけど。

人類は衰退しました92015年01月18日 13:16


人類は衰退しました9

本編としては完結とのこと。昨年末に短編集が出たので、読み始めたところ。

手元の第一巻の奥付には2007年の刊行とあるので、約7年。かわいい妖精さんは魅力的だが、主人公というか物語の語り手はすこしばかり人間社会に対して斜に構えたところがある。そこをユーモアとしてたのしむのが本書の持ち味。ラノベの分類ではあるが、売れ筋のパターンをなぞる(それはそれで意義あることだが)他とは一線を画している。

シリーズの最初の方があっけらかんとしていたかなあ。進むにつれ、主人公の成長もあるのだろうけど、おもしろさの質が変わってきたような。最後は、作者の終わらせてやろう感が少々感じられるものの、納まるべきところに収まった感じ。

そうそう、あとがきに、読者からの質問に答えるかたちで、書き方のコツみたいなことを一言。このあたり、変に不真面目にならず、読者との向き合い方はしっかり。

アニメにもなって、こちらもなかなかの出来。本書の楽しい方の遺伝子を伸ばした感じ。

途中、イラストレータが変わって、手持ちは、最初の絵のもの。髪がくるくる巻いている。この巻き髪のイラストはお気に入りで、紙の本を処分できないでいる。

電気料金単価の推移、平成15年から2015年01月18日 17:13


電気料金単価の推移、平成15年から

東京電力から、1月分の料金明細が届く。毎月、記録をつけていたものをグラフにするとこんな感じ。平成15年(2003年)の1月の単価を100としたときの推移。電気料金は、基本料があり、その上に段階別の従量課金がされるので、総額を利用量で単純に割っても単価の目安にしかならないが、利用者目線では十分な指標。

リーマンショックの後、急騰しているが、その後回復。東日本大震災までは、ほぼ横ばい。震災後、急騰。現在、3割増し強の水準にある。震災後、節電に努めてきたつもりだが、請求額が減らないのも然り。何を買い換えるのにも、消費電力が下がることを第一に考える習慣に。

原油安が進んでいるので、このあとどうなるか。円安との兼ね合いはどうか。自家発電(エネファーム、太陽光、風力)には、一軒家が必要なのがねえ。

ガス料金の方は、使用量が少ないためか、これほど明確な傾向は見えない。季節変動の方が大きい。まあ、電気料金よりは安定しているとは言える。

数学の視点2015年01月20日 09:40


数学の視点

目次を見ていると、方程式に素因数分解に角の三等分問題にベクトルと、あれこれ四方山話を詰め込んだのかなと思わせておいて、結局、環や体や群の優れた導入の話になっているという。

数学は高校までで、大学の教養でちょっと数論をかじったくらい。その後、理工系向けの大学初年度向けのテキストなどを試したものの、道具として身につけることを優先した記述は、どうしてもしっくりこない。そういう立場で本書を読むと、古代からの歴史の中で、問題を解くために、時に数の性質を突き詰め、時に作図を突き詰め、云々と、様々な道具立てを編み出してきた思考の経緯がすっと入ってきて、これまでの消化不良が解消される。最後のガロア理論のあたりは、新しい消化不良に残ってしまったけど。

まえがきにあるように、数学好きの高卒程度の下地があれば、読み進められる。記号の解説もしっかり(ちょっとばらつきはあるけど)。誤植はいくつかあるようだが、自己解決できる範囲。とはいえ、代数やベクトル解析のテキスト、数学入門辞典(岩波)のお世話になった。手元に使い慣れた参考書類はあったほうがいい。

あとで手元の本を探すと、岩波口座 現代数学への入門のシリーズの代数入門1,2が同じ上野健爾氏の著作でカバーする範囲も似ている。より専門的にはこちら。

ExtendedGCD2015年01月20日 10:59

「数学の視点」を、例題をいくつか手計算で確認しながら読み進む。Mathematicaがあるのだから、例題に使えるか試したくなる。Cookbookには代数の例は少なかった気がしたけど。

定理2.1.3(数学の視点、から)
正整数m,nの最大公約数がdであれば、
  d=pm+qn
を満足する整数p,qが存在する。特にmとnとが互いに素であれば、
  1=pm+qn
を満足する整数p,qが存在する。

を受けて、

問題2.1.1
m=36, n=47に対して、36a+47b=1となるa,bを求めよ。

手計算では結構苦労したので、さて。

Solve, Roots, Reduce

素人らしく、SolveやRoots、Reduceでは、求める解は出てこない。a,bを整数と指示しても変わらない。ここまでは予想のうち。

ExtendedGCD

悩むこと数分、マニュアルの目次から、整数論に関連する関数の項に、そのものずばりの関数を見つける。ExtendedGCD:拡張版の最大公約数。引数の順番を変えると答えが変わる。いや、あっけない。

拡張版の最大公約数については、ユークリッドの互除法の拡張版で探すと、いろいろなサイトに説明がある。手計算でもう一度、確認。確かに、同じ答えが得られる。