ノーベル物理学賞 2016年 ― 2016年10月04日 20:32
2016年のノーベル物理学賞の発表があった。
David Thouless
Duncan Haldane
Michael Kosterlitz
以上の三氏ということだが、あいにくと記憶にある名前ではない。
手元の資料類で探してみると、「物理の世界 統計力学3 相転移・臨界現象」に、新しいタイプの相転移として、二氏の名前からとった「コスタリッツ-サウレス転移」の説明を見つける(53~54ページ)。少し引用する。なお、表紙の絵がXY模型の模式図。
「このように連続スピン系では低エネルギーでのスピンの連続的な変形が可能であるため、XY模型やハイゼンベルク模型ではゆらぎが大きくなり、2次元以下では有限温度で自発磁化が現れないことが厳密に示されている。しかし、2次元のXY模型では自発磁化を伴わないがトポロジカルな欠陥である渦の有無によって特徴付けられている新しいタイプの相転移があることが知られている。それはコスタリッツ-サウレス転移とよばれる。」
きちんと説明する能力は持ち合わせてはいないが、相転移はどれも同じものではなく、引用した特徴を持つ相転移を三氏が新しく見出した、ということのよう。受賞理由の詳細は、今後の雑誌やTVの特集などに期待したいが、Amazonなどで探す限り、いまのところ、一般向けの解説記事の類はなさそう。
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