住友商事株主総会、第152期 ― 2020年06月19日 19:45
今期は、半数とはいかないまでも、株主総会をオンラインで中継してくれるのではないか、と期待していたが、実際はわずか。技術的にも費用面でもそれほど難しいことではないが、社内の意思決定プロセスに時間がかかるのだろう。DX(デジタルトランスフォーメーション)を優先課題に掲げる企業は多いが、意思決定のプロセスが遅いままでは活かせない。
住友商事はオンライン中継を実施。事前の質問受付はなし。従来どおりの広い会場で総会を開催。来場の自粛を呼びかけつつも、映像で見る限り数十名の出席。冒頭で議長の社長より、一時間ほどで採決したいとの時短の要請。
対処すべき課題の説明では、新たな成長プランの柱の一つとして、サステナビリティ経営の高度化を挙げ、実現のための6つの取り組みのうち、特に次の2つを取り上げて説明。
・気候変動緩和、カーボンニュートラルへの取り組み
・人権の尊重、人権方針の制定
以下、主な質疑。
・苦戦している資源事業の今後の取り組み
1)銅、ニッケル、リチウムなど→将来の需要増への期待
2)鉄、石炭→石炭は新規開発を停止
3)石油、ガス→石油も縮小の方向性、ガスは当面必要
・カーボンニュートラルの取り組みの範囲
~流行りのお題目を並べただけで実質を伴わないのでは、というのが質問者の意図だったようだが、説明の通りだとかなりの量になると思われるが如何。
・危機を乗り越えるにあたっての社長からのメッセージ
100年前、スペイン風邪の折、世界人口は19億人。今は70数億人。次の100年はどうなるか。それを見据えるのが、カーボンニュートラルの宣言である。
・三菱商事から石炭の権益を取得したのは、これまでの説明に反しないか
当社と三菱商事の双方が出資している豪州クレアモントの権益の件。エネルギー安全保障、既存需要者への責任から、買い増しを実施。ただし、2026,7年には終掘の予定のもの。
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