Ursula K. Le Guin 追悼2018年08月09日 15:53


Ursula K. Le Guin追悼

SFマガジンの8月号は、Ursula K. Le Guinの追悼特集。岩波の図書が4月号で翻訳者の清水眞砂子氏の文を載せてから、少し時間がかかった。特集は組まないかもと思い始めていたところ。少し長めの短篇の掲載と、小谷真理氏他の追悼文、2017年の本人へのインタビュー記事、海外での追悼文のいくつか、主要翻訳作品のリスト、年譜。

寄せられた文は、どれも情の込められたもの。作品の力に呼応するもの。作品は、長く読み継がれるだろうが、爆発的に売れるものもでもない。処々から、編集部のやや引けた感じがするのは、年代のせいか、売れる本への嗅覚が邪魔したか。

著作ですぐに浮かぶのは、Earthseaの物語群もそうだが、Always Coming Home。物語にとどまらず、詩、絵、いろいろなものを盛り込んだ不思議な本。いろいろな作品の背景にあるだろう世界を覗かせてもらった気分になる。後年のエッセイ群も、切れ味は抜群。まだまだ、読んでない作品はたくさんある。出会いは続く。

著作の他では、ansibleも彼女の発明。超光速通信の技術。作品世界では、超高速の移動はできない現実を受け容れていたが、通信はできるとしていた。Orson Scott Cardが使用を引き継ぎ、最近では、RedHatがプロジェクトの名前に採用している。

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