John HennessyとDavid PattersonのTuring Award受賞講演2018年06月05日 10:26


Hennessy and Patterson

日本時間で6月5日の9時からのJohn HennessyとDavid Pattersonの2017年Turing Award受賞講演のライブ配信。講演は1時間ほど、質疑応答が20分ほど。

IBMから始まるコンピュータアーキテクチャの歴史をざっと紹介した後、現在の課題、今後の展望をRISC-Vの話を含め、(かなり早口になってしまったけど)総括する。

事業のしがらみのない研究者からのメッセージは、汎用のプロセッサの単体の性能はもう上がらない、などと言ってしまうあたり、率直で歯切れよい。

これからの性能向上には、Domain Specificなアーキテクチャが求められるが、これにはハードウェアとソフトウェア双方が一緒に考えることが必要といい、ソフトウェア陣営が作ったものをハードウェア陣が一生懸命速くするという、ソフトウェアの30年にわたるFree Rideの時代は終わるのだと、会場の笑いを誘う。

まとめに、コンピュータの性能が順調に伸びていったかつてのGolden Ageに対して、これから先は別の意味で研究者にとってGolden Ageだという。事業会社は、何をしたら正解なのかわからない時代かもしれないが、研究者にとっては、逆に、いろいろなことに挑戦できる時代なのだ、と。

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