経済セミナー 2016年4・5月2016年05月16日 11:47


経済セミナー 2016年4・5月

法律の世界では、実務と理論をカバーする専門誌として「ジュリスト」などがあるが、経済の世界ではどうなのだろう。東洋経済や日経の雑誌類は、実務というよりは情報誌。理論となると欧文の学会誌が見当たるのみ。ようやく近しいものとして見つけたのが、経済セミナー(隔月刊)。

寄稿者を見ると、春先を狙った入門的な特集のためか、大学の先生が中心。実務陣はやや手薄。「ジュリスト」的というよりは、学生向けの「法学入門」的な位置づけかもしれない。

特集の最初は、表紙にもある対談。アベノミクスの評価を中心に議論。冒頭で、近年の理論と実務の乖離を懸念。両者をつなぐ専門誌がないのは、実態を反映したもののよう。

議論の中で、第三の矢について、取り組むべき対象は、「基本的には慣行の問題」であり、当事者全員の「共有された予想」を変えることを目指すもの。女性や高齢者の雇用、正規と非正規労働、といった個々を論じても、なかなか動き出さない。というのには共感。では、これまでとは異なる考え方が主流になっていくには何をすればいいか。対談では、参院選挙後、政権が打ち出す政策に期待と締めるが、少しもの足りない。

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