火神を盗め ― 2015年06月18日 20:30
山田正紀は久しぶり。SFマガジンの連載で読んで以来。Kindle版。
SFマガジンを読んでいると、観念的に過ぎたり、非人間性を突き詰めたような、よく言えば尖った作品が高く評価される印象があるが、この著者は、これまで読んだ限り、安心して楽しめる作風。今風にいうなら、ラノベからの移行組も戸惑わない類。
内容紹介にあるように、普通のサラリーマンがインドの原発に仕掛けられた爆弾を何とかしようとする話だが、現地での奮闘は最後の三分の一ほど。これは少々意外。むしろ、作戦に至るまでの過程、各人の葛藤に重きを置く。
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