太陽3個分の重力波 ― 2016年02月13日 12:21

LIGOからの発表は大きなニュースになった。装置ができても、予想された事象の発生頻度から、はっきりした成果が出るには数年かかってもおかしくない、と思っていたので、このタイミングでの発表は驚き。巨大な物理現象の頻度は、思ったよりも多いのかも。
※LIGOの発表
いろいろなニュースサイトを見たが、表面的な解説に終始するニュースサイトが多い中、一番しっかりした解説は、the guardian。解説図もわかりやすい。
※the guardianの記事
ニュースサイトで触れているところは見なかったが、LIGOの発表を読むと、太陽29個分の質量を持つブラックホールと、36個分のブラックホールが合体し、うち、3個分の質量に相当するエネルギーが重力波として放たれた、とある。合体後のブラックホールが太陽65個分とする記事もあるが、62個分くらいといったところか。
2つの星が一つになるには、お互いの持つ位置エネルギーを失う必要がある。それが、この場合、太陽3個分。ブラックホールなので、光などを放つわけにもいかず、重力波になるのか。一瞬にして、太陽3個分の質量が消え、空間を歪める。
そうして発生した波が、13億年かかって届く。減衰しないのか。回折や干渉はするのか。波の重なりで、空間の歪みは大きくなるのか。粒子としての性質はどのようなものか。興味は尽きない。
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