シリーズ日本古代史、前半2017年03月05日 14:21


シリーズ日本古代史、前半

近所の遺跡巡りにあわせて、日本古代史の新書。全6冊の前半3冊。旧石器時代の遺跡から、白鷗寺院の遺跡くらいまで。近所だと、少し前に訪れた、古墳・はにわ博物館や風土記の丘資料館の展示物から、龍角寺の寺跡まで。

3冊を通じて、考古学中心の記述から、歴史学中心の記述に移っていく。文献中心の議論になるほど、血で彩られた政治史の色合いが濃くなる。逆に、社会全体の成り立ちや人びとの暮らしが見えにくくなる。実際、「飛鳥の都」のあとがきは、わからないことが多く、これからの課題であることを告解する。この点、最近の発見がつづく前半の方が断然面白い。東国の民としては、どのようにして遠くの畿内の勢力を受け容れたのか。背景にあったのは、武力なのか、技術なのか、むしろ精神的なものだったのか。書かれていないいろいろが、気になるところ。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://c5d5e5.asablo.jp/blog/2017/03/05/8393253/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。