漢文法基礎2017年03月13日 10:58


漢文法基礎

歴博などに行くと、漢文の展示があるが、歯が立たずに悔しい思いをすることがある。そんな思いで、書店で手にしたのがこちら。もとは、Z会の参考書とある。それなら読んだはずだが、こんなに大部だったろうか。

ざっくりいうと、文の書き手の気分を読み取るところから、文の構造や文意に迫っていく。その助けとして、助字の説明が半分近くを占める。どの言葉も同じだが、時代により、気分により、いろいろと形を変える。それを「公式」として覚えていっても切りがない。

解説もくだけた調子。正攻法の岩波全書の「漢文入門」とはずいぶん異なる。市販の参考書ではこうはならない、Z会ならでは。時代は異なれど、同じ人の書いたもの、堅く考えすぎない姿勢も一つの在り方。

漢文とあるが、実のところ、江戸や明治大正期の訓読調の和文の理解にも役立つ。さて、あとは実践でどこまで通用するか。積ん読の漢籍をしばらくぶりに開いてみるか。