いのちとは何か2020年03月09日 13:57


いのちとは何か

本庶先生の本。研究についてならブルーバックスがよいのだろうが、深淵を覗いた研究者の生命観みたいなものが読めないものかと、こちらを選択。雑誌「科学」の連載をまとめたもの。感染症に対する免疫の働きを述べる章もあり、時宜に適う。

深く突っ込んだ議論というほどではないが、全般を通して、生命についてバランスの取れた立ち位置を教えてくれる。「生命科学を教養課程における必修科目とすべきである(P.117)」と主張するのも道理。

その帰結が、「生命科学からわれわれが学ぶことは、われわれが幸福を感じるような生き方自身が生命のあり方に適応しているということである(P.121)」という一文であろうか。

人間も生物である、そのことを改めて認識させてくれる一冊。

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