中国再考2015年04月13日 22:07


中国再考

中国の研究者による中国の歴史についての論考。著者が述べる様に、政治史を中心にしたもの。本文は150ページほどと短いが、少々手強い。解説に、「中国の『自分探し旅』はなお彷徨を続けている」とあるが、まさにそれを実感する読後の印象。

日本でさえ、多様な地域を抱えている。中国ほどの広さならば、なおさら。本書はその中核に触れるのみ。その多様性のありようが気になってくる。また、日本史を少し学んで理解したことは、生産、経済、交通、通信の発展が世の中を変えていく原動力、政治史の背景となること。こういったことについての著作も欲しいところ。