豊臣・徳川の政治権力2014年08月28日 08:52


豊臣・徳川の政治権力

朝尾直弘著作集の第四巻。第二巻と同様、短めの論文を集める。三部構成。第一部は、学会誌やシンポジウムに向けた論文。第三巻「将軍権力の創出」にまつわるものが多い。第二部は、一般向けの著作から。第三部は、藤堂高虎の書状の案を控えた史料の分析。徳川秀忠の女和子入内をめぐる交渉の経緯、秀忠の大阪城普請にかかるやりとりを伝える。

第二部の「豊臣秀吉」、読売新聞社刊行の「人物日本の歴史」第七巻に収められていたもの、が70ページほどもあり、秀吉の出生から死までを扱い、読み応えがある。

同じく第二部の「天下人と京都」、京都の文化の蓄積が果たした役割、武威だけでは国を治めるには足りなかったことを教えてくれる。