IEEE Computer 2013/9 Scratchを通じて学ぶ2013年11月06日 18:00

IEEE Computer 2013年9月号の記事から。ハーバード大学、Karen Brennan氏の寄稿。

Scratchを通して学ぶ
教育用のプログラム言語というと、昔は、Logoというのがあったが、今は、Scratchが人気らしい。実際に、小学生~高校生くらいを対象に教育に携わる方の記事。
http://www.computer.org/csdl/mags/co/2013/09/index.html

Scratchは、Logoやその他多くのプログラム言語と異なり、文字を連ねるのではなく、アイコンを並べていくようなイメージで扱える。
国内でも、いろいろな取組がされている様子。

記事は、教育を受ける側と教える側について論じる。受ける側については、コミュニティの役割が大きいという。アイデアや情報の交換、いろいろな質問の場。コンピュータプログラムに詳しい人が身近にいるとは限らない。いろいろ聞ける環境は大事。そういえば、1980年代、90年代は、コンピュータ雑誌が隆盛で投稿欄などを通じて、情報交換が盛んだった。実際、プログラムの投稿を見て学ぶことも多かった。そう考えると、プログラムの習得にコミュニティが重要だというのは、さもありなん。

教える側については、米国でも先生方は随分苦労されている。通常の教科と異なり、解法と答えがいくつかに限られている、というものではないので、そのつもりで準備して教えると、つまらないことになるようだ。記事では、5つの指針を示す。それを見て思うのは、美術などを教えるのに似ている、ということ。興味を惹かせ、上手にガイドしてあげる。

本記事と同じ頃、Communications of ACMの9月号に、Code.orgのHadi Partovi氏のインタビューがあり、学校を出て数学や科学ができないのと、コンピュータができないのは、決定的に違う、と言う。前者は教えることに努めてはいる、後者は90%の学校で教えることすらしていない、と。
ものになるかどうかは、まず、やってみないことにはわからない。そういう意味では、学びの敷居を広げる記事のような取組は心強い。それなりに、Scratchについて学んでみないと、言語自身の善し悪しの論評はできないけれども。そうはいっても、バックログには、F#もRubyもPythonもあるのだが。

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