Computer 2014/07 ― 2014年09月27日 11:37
IEEE Computer 2014年7月号。
MINIXの産みの親、A.Tanenbaumのインタビュー記事。OSを学ぶ人は必ず出会うことになる先生のひとり。動画は、YouTubeにある。
Unix version7から、ソースコードを授業で使えなくなり、Minixを開発するに至る話は有名。開発は、なかなかバグが取れずに難航したが、一学生がCPUが過熱したときのマニュアルに載っていない割り込みコードを教えてくれて安定動作が適った、という話に対し、インタビュアーが、その一言がなければLinuxもAndroidも世の中に登場せず、AppleやSamsungの株価もずいぶんちがったものになっていただろう、という締めくくりが面白い。
OSINT: Open Source INTelligence、情報機関のオープンソース版。この取り組みを始めたひとり、Robert Daved Steele氏とのメールでのインタビューを載せる。
・情報の80%は、公開されている。
・政府が正しい判断を下すために必要な情報の80%は、政府の管轄外にあり、英語外も多い。
・政府の情報部が扱う情報だけでは、正しい判断を下せていない。
・特定の利益集団のためでない、公共のための情報機関には、オープンソースの枠組みが優れている。
・秘密の世界に拘泥する情報機関は、公共のために努めるとの役割を見失っている。公共のためには、公共の情報機関が必要な時期に来ている。
・秘密の世界に拘泥する情報機関は、公共のために努めるとの役割を見失っている。公共のためには、公共の情報機関が必要な時期に来ている。
このような取り組みが草の根で発展するのも米国の側面のひとつ。
ほかには、IBMが研究している、Electronic Blood、人間の血のように、液体を用いてコンピュータチップが消費する電力を送りつつ、廃熱を取り去ろうという技術が興味深い。
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