新編 山と渓谷 ― 2016年05月30日 21:17

「山行」からのつながり。山行は、なかなか素人には手の出せない世界。本書も前半の北アルプスを目指すあたりは、「挑戦」色が濃い。後半、秩父の話になると、挑戦は姿を潜め、もっぱら山の緑と渓谷を愛でることに。こちらは、低山巡りの散策をする身にはぐっと身近で、いろいろと共感することも多い。このあたり、山への思いを綴る冒頭2編で、心境の変化の様子を語る。
そうはいっても、明治から大正に掛けての山登り。登山道も整備されておらず、装備もずいぶんと違う。いまからすると、ずいぶんと危ない。反面、当時は多くいたであろう猟師や木樵の拠点を活用したり、野営で盛大に火を焚いたりと、おおらかで、いまではうらやましく思える面も。
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