Cisco892JのFANは、40mm角20mm厚3ピン12V2020年05月01日 19:13

このところぐっと気温が上がり、長袖が暑くなってきた、と、どこからか異音が。NASを新調して静音化したので、小さな音でも気になる。

ひとつは、foobar2000を動かしているノートPC。ファンが勢いよく回っている。ノートPC冷却板を引っ張り出してきて敷く。しばらくして静かになる。この際、すのこたんでも導入するか。

892JのFAN

もう一つは、Cisco892J。Catalyst2960Lかと思ったが、ファンレス。892Jの周りを一周して、正面向かって左にファンを発見。ほこりまみれで、ぶるぶるいっている。そろそろ交換時期か。

オリオスペックのサイトでNoctuaのファンを見ると、4cmファンにもいくつもある。ピン数に厚さ、動作電圧が異なる。適当には買えない。ルータを止めて、分解。

ミネベア製。厚さ20mm。3ピン(配置は要確認)。動作電圧は12V。

いたってふつうの仕様。なんとかなりそう。お店は連休に入るので、購入するにしても連休明け。これだけ買うには、送料の比率が高すぎるけど。

とりあえず、掃除をして、オイルを差す。しばらく回って、異音は解消している。

数学は言葉2020年05月03日 17:15


数学は言葉

東京図書の数学のシリーズの一冊。どの本も切り込み方がユニークで面白い

本書は、平たくいうと数学の本を読むための導入の書。本格的な数学の履修は高校まで、の身には、大学レベルの数学の本は、不明な記号やその用法、前提としている知識の欠如で、読み進むのもままならない。それの助けになりそうなのだが。

3章「和文数訳」
日本語の文を数学の表現に変える手順について。記号論理学の初歩といった内容。プログラミングにおけるアルゴリズムの生成にも通じる。プログラミングを必修にするなら、論理学も教程に加えなくては。

4章「数文和訳」
本章以降、数学の表現を日本語に変える手順について。まさに、数学の本を読むための手ほどき。とはいえ、これで、「数理科学」を読めるかと言われれば、まだ、道程は長い。

「数理科学」のコラム欄あたりで、数学者でも全てがわかるわけではない、との記事を読んだ気がするので、わからなくても当然なのかもしれないが、それでも一割もわかった気にならないのはどんなものか。

逆に、法律家の専門雑誌「ジュリスト」を、法学を学んだことのない理系の人が読んだらどうだろうか。法律の中でもやや特殊な会社法や各種訴訟法の類はともかく、そうでもなければ、半分以上は理解できるような気がする。同じ生きている社会についてものだから、そうでなければ困るか。

理数の本、わからないでも、時折、ひらめくものがあるので、やめられない。まあ、どれか教科書のひとつでも取り上げて、逐次解説してくれる本があれば、と思うが如何。

Cisco892JのFANをNoctua NF-A4x20 FLXに交換2020年05月14日 12:55

Cisco892JのFAN、油は差したが、調子は今ひとつ。CPUファンで愛用している静音で定評のNoctuaのFANに交換を試みる。

入手したのは、Noctua NF-A4x20 FLX。1600円くらい。PWMではなく、12V駆動、厚さ20mmのもの。他、PWMのもの、5V駆動のもの、厚さ10mmのもの、など、多種あるので間違わない。

オリジナルの配線

もともとのミネベアの配線。

Noctuaの配線

購入したNoctuaの配線。色で見る限り、12V(赤)とGND(黒)の配線が逆になっている。
試しに交換して電源を入れてみると、案の定、ファンは回転しない。

配線のつなぎ替え

Noctuaの付属品に3MのSkotchlokという結線用の部品が付いてくる。半田付けなしにペンチのみでプチッとケーブルをつなぐことのできる優れもの。もとのFANのケーブルを切断し、付属のアダプタのケーブルと、色を揃えて接続する。アダプタとファンのコネクタを接続して完了。

電源を入れて、ファンの回転を確認。静かすぎて、目で見ないと確認できない。これで静かに夏を乗り切れるか。風量は十分なはず。

Seagate SMR? の使い勝手2020年05月15日 09:51


Seagate ST8000

更改したNASに搭載しているのは、SeagateのST8000。ミラーで利用。メーカーのお勧めは、NAS用だろうが、同じ予算ならドライブ数を増やすほうがいいのが経験則。バックアップ用と故障時の取り替え用に、追加で2つ。高いドライブを選んで、予備を減らすのは悪手。

大きなファイルのコピー

更改前のNASで利用していたST4000やST2000とは、少々使い勝手が変わる。

上は、大きなファイル(仮想マシンのディスクイメージ)をコピーしたときの様子。ひとつのファイルのコピー中、100MB/sを越えることもあれば、ぐっと落ち込むことも。平均では好成績。記録密度が上がっている恩恵。ただし、処理時間の予測は難しい。対して、同じミラーの構成で、ST4000やST2000では、コンスタントに25~30MB/sを出していた。

ST8000はSMRとされているので、その特性か。それとも、QNAPのOSの動きが変わったか。とはいえ、文書や写真の参照編集などの普段使いで気になることはない。

強いて気になるといえば、夜間などアクセスがないときに、時にコロコロと動作音がするところ。高密度記録と性能を両立するために、いろいろと複雑な造りになっている。そのためのメンテナンス処理が走るのだろう。

Medalist

以前から、基本はSeagate派。古そうなところでは、Medalistなんてのも。

Barracuda

その後は、皆が憧れたBarracuda。今も残るブランド。

Cheetah

それでも本命は、Cheetah。束ねて帯域と速度を稼いでいたが、SSDの登場でスピード競争の主役は交代。

古文真宝 前集 上下巻2020年05月20日 17:32


古文真宝 前集 上下

古文真宝 前集、上巻と下巻。明治書院の新釈漢文大系から。年がかりでの読了。前集は詩を集め、後集は文章を集める。

原文の読みを試み、書き下し文で確認。和訳で意味を了解。語釈で原文の読みを再確認。あれば余説で豆知識。なかなかの密度。一日1、2時間の読書で、5から10ページくらい。一冊400ページくらいあるので、読み続けても1ヶ月をゆうに越える。一気呵成に読むものでもないので、年がかり。教科書だけでは進捗しなかった読解力も、さすがにこれだけかけると、原文を見て、だいぶ読めるようになってくる。

解説によると、宋末から元初にかけての成立。唐宋の詩が多くを占めるが、古くは漢の高祖の作からと幅広い収録。今の言葉で言えば、漢詩のアンソロジー。底本は、元の至正26年(1366)の刊本をもとに、国内で和刻されたもの。1366年といえば、室町の義満の治世の少し前。その後、江戸時代には、中国本土よりも国内にて人気があったとのこと。明治書院の本書は1967年の刊。

有名どころを多数収めるが、やはり、白楽天(白居易)はいい。長恨歌、琵琶行などを納める。日本語だとロマンチックに過ぎるかもしれないが、訓読体だと収まりがいい。緑や水縁が近くにないと落ち着かない性分には、陶淵明(陶潜)。酒飲みではないので、いい詩とは思っても、李太白(李白)はそこまで。杜子美(杜甫)は、勤め人には共感できるところが多い。怒られるのを覚悟でいうと、現代のサラリーマン川柳にも通じる。あわせて60余名。巻末に作者小伝を付す。

漢籍のはじめは、おそらく中高生の頃、漱石やらの明治の文豪の諸作を読む中で、男子の教養は漢籍である、との記述を見、それならばと、NHKの教育や放送大学の講座を視聴したところから。その当時、手に入れた石川忠久氏の入門書の冒頭は、孟浩然の春暁。今でも諳んじられる。この詩での「多少」は多い方の意。語の意味は変わることを知る。

そのうち、日本の古典も、と。そのひとつに枕草子。香炉峰のくだりで、白楽天につながる。今も昔も作品はつながっていくものと感得。その白楽天の名作というと、長恨歌。ただし、長大な詩なので、教科書などでは、あらましや抜粋まで。全文に当たりたいと図書館を探して、たどりついたのが古文真宝。当時、明治書院の白氏文集の該当巻は、未刊。

とはいえ、高価な本。学生時代に小遣いで手にしたのは、楚辞のみ。社会人になっても、図書館で拾い読みをするまで。それが、転職の折だったか、気を大きくしたときに入手。全集となると揃えたくもなるのが心情だが、資料として必要とするのでもなければ、この類の本は、読むことの質を考え、これぞというものをかぎりに手許に置くのがいい。

イオン株主総会、第95期2020年05月22日 13:10


イオン株主総会

今回は、出席自粛要請があり、オンライン中継での参加。質問がある人には事前受付。取締役の数人はビデオ出席。映像を見る限り、50人くらいは現地に赴いているよう。

社長交代後初の開催。会社側も対面で実施したかったはず。議長は、岡田会長。岡田節を聞く機会は増えたかも。

冒頭に、岡田会長から新社長をよろしくとの言葉と、社長在任中の感謝の言葉。

事業報告のビデオでは、武漢のお店の様子。モールが3、スーパーが5あり、自治体の要請でスーパーは営業継続。緊張感のある映像では、お店の人が頑張る。この経験が国内の対応につながっている。つづいて、2019年7月の浪江店の開店の様子。住民の一割しか帰還していない状況での開店。

感染症の影響でネット事業は大きく伸長。2030年には、6000億を目指す。

吉田社長からの補足説明。氏は、モールで実績を上げた方。

中国のモールは4月から再開。5月にはおおよそ回復。ASEANも同様に5月にはある程度の回復。国内は、5月も戻りきらず。これから。

・業態では、スーパーとヘルス&ウェルネスは堅調。
・キャッシュレスの風潮を受けて、WAONも伸長。
・ネットスーパーは、140%への伸長。
・加工食品(120%)から、生鮮品(170%)への回帰。
・リモートワークの普及などで、地域への展開が追い風に。

以下、Q&A。事前受付は70件余。まとめて岡田会長から回答。

・品切れマスク
中国で部品、ベトナムで製造。このサプライチェインが断絶。カンバン方式の弱みが出た。サプライチェインへのコントロールを強める。

・マスク等の入荷状況
1億枚を入荷予定。三日前から800万枚販売開始。小麦なども、回復予定。

以下、会場から。

・冷食、無人店舗を展開しては。
冷食も、無人店舗も、検討している。無人ではないが、冷食店舗として、フランスのピカール社と提携のお店を展開している。(岡田)

・アジアシフトに日本の個人投資家は懸念している。
特定の地域に偏らず、ポートフォリオを重視する。現状、ベトナム重視。人口は日本並み。国内並みに発展する可能性がある。株主向けの販売サイトは意見として伺う。(吉田)

・中国リスクへの対応は。
数年前の中国でのモール破壊は、現地の中国人の従業員も理不尽を感じながら対応していた。津波の後の東北の従業員と変わらない。イオンの仲間である以上、変わらない。国のリスクについては、中国同様、撤退したが米国にも米国のリスクがある。一定の覚悟を持ってビジネスをしている。(岡田)

・国産生産を進めるべきでは。調達の多様化をすべきでは。
調達の集中リスクは、理解している。国内製造は、種類にしても数量にしても限られる面がある。国内外問わず、適切な調達網を目指す。(岡田)

・イオンラウンジ再開の見込み、将来の展望。
再開には、オペレーションの見直しを含め、時間がかかる。(吉田)

・販売の現場やお客様へのメッセージの発信が必要では。
昨日、ダイエーのメッセージ広告が出た。イオンとしても何らかの発信を準備している。(岡田)

・大きなモール進出後の、既存店の有り様は。不便になるのは困る。
特に名古屋地区は、イオンがドミナントな存在であり、既存店の近隣への出店が多く生じうる。モールと食品スーパーは、別のマーケットと考えている。グループ間の横串で調整を行っている。これからは、ネット事業もあわせて考えていく。(吉田)

・ラウンジなど、株主優待を考える上で、売上貢献度を見るべき。
オーナーズカードを用いた消費は、19年度は2340億。前年比6%の伸び。現在も順調。ラウンジ閉鎖の影響は見られない。(三宅)

・幕張新都市店の徒歩と自転車のアクセスを改善して欲しい。
自治体との関係も在り、明言は難しい。関連して、23~24年頃、新駅開業にあわせて、動線を新たに設けたいと考えている。(吉田)

以上。いつもとあまり変わらない時刻に終了。吉田社長が前面に出るのは、次回からか。

映像配信の腕は、もう少し。カメラとの距離感や、視線の取り方、頭を下げての礼の仕方、等、工夫が要る。他社も導入してくれれば、参加率を上げられる。

ジュリスト2018年8月 - 保険法、モバイルワーク2020年05月30日 19:43


ジュリスト2018年8月

特集は、「保険法の現状と新たな課題」。保険法制定10年を経て、実態を問う。

・告知事項には、2つの用途がある。
 1) 因果関係を問うもの。
 2) 統計的な相関関係があり、保険料の群団(クラスタ)を分けるもの。
 後者は、意識していなかったが、なるほど。タバコを吸わない、定期的に運動をしている、と安価になる保険があるが、これなんかはこちらかも。

・イギリスでは、運転データをもとに契約の解除を通告するタイプのものも登場。
 保険法が想定していない形態。データ活用の重要性がうたわれる中、類似の形態は増えていくだろうが、法の手当てはこれから。

・医療保険の適用範囲は、意外と難しい。
 医療の進歩は速く、保険対象のリストは頻繁に更新されていく。リストが約款に含まれ確定しているのか、別表に定義され改訂されていくものか。定期的な保険の見直しが必要、といわれる。どのような疾患が手当てされるか、期待と変わってきているかもしれず、これも要確認。

労働法の連載は、「サテライト・モバイルワーク」。今話題のテーマ。

・2020年7月24日は、「テレワーク・デイ」。東京オリンピックを見据えたものだが、どうなっているか。

・「モバイルワークは、(中略)、私生活の浸食力がもっとも高い働き方である(中略)、労働者が担当すべき業務量を適切なものとするように使用者に対し規制することで回避されうるが、(中略)。現行法上有効な手立てがない点にモバイルワークの怖さがあり、(P87)」
 上手に使えば、ワークライフバランスも生産性も会社の魅力も高められる可能性があるが、負の側面に対する法の手当てはこれから。

商事判例では、多忙な歯科医に信用取引を持ちかけ、1億以上の損失をもたらした事件。証券会社の営業による手数料稼ぎ。過失相殺度合いは大きいものの、損害賠償を認める。今のご時世でもこんな事件。