ESXiサーバーのNICが不調 ~顛末 ― 2014年01月07日 17:50
ESXiサーバーのNICが不調になり、NICを増設したり、Teamingを設定したりといろいろやってきたわけだが、その顛末を少し。
1.NICの不調
どうも、Intel 82574には、不具合があったようだ。
マザーボードのFAQ:
Intelの文書:
こちらの文書の 1.6.4 Errata の13番が該当するという。
ESXiサーバの調整をしているときに、BIOSのASPM(Active State Power Management)の設定を変えてしまっていたようだ。調子が悪くなったあと、一度、BIOSを推奨設定に戻し、微調整をして安定していたのだが、このパラメータが影響していたと見える。
マザーボード上のNICは、故障していなかったかもしれない。追加のNICは勉強代ということで。

2.Windows8.1のNICのTeaming
Intelから2013/12/27付けで新しいドライバが公開された。バージョンは、18.8。
これで、普段使うPCのNICもTeamingできるかと喜んだが、対応するNICがえらく制限されていた。マザーボード上の82574Lは対象外。最近のIntelのSocket1150のマザーボードで搭載され始めた、I210やI350の系列からのサポート。残念。
結局、Google先生で裏技を見つけてTeamingは設定できたものの(少し前のドライバは手動なら8.1で更新できるので、その上で18.8をインストール)、IntelのNICもついに世代交代を実感。まだ、国内では、I210やI350を搭載したNICは入手が難しい。見つけた中で一番手頃なのは、Lenovoの増設パーツの購入。2万円ちょっと。今回はパス。
Microsoft標準のドライバは、相変わらず、Teamingの機能がOFFにされている。
泰平のしくみ ― 2014年01月08日 16:56

2014年最初の本は、泰平のしくみ。少し昔、NHKで「お江戸でござる」という番組があり、そこで解説を務めた杉浦日向子の本を好きで読んでいた。彼女の本は、庶民の側からの記述が中心。こちらは、為政者側からの記述である。杉浦氏の本に目を通している人なら、その裏側を知ることができて興味深い。
当時の文章(候文)が数多く例示され、なるほどと思う反面、前半は、例示がちょっとばらばらで、どこに行くのやら、わかりにくいところもあるが、だんだん調子を上げる。それにしても、改めて読むと、候文は、文がひたすら連なり論理を展開していくので、なんともわかりにくい。近いのでは、講習で習った特許の文のよう。
さて、最後は、遠山の金さんが登場し、財政立て直しのために倹約をすすめる幕府の上からの改革とたたかう。金さんに限らず、江戸や幕領を治める行政官は、地域の繁栄により、人心の安定を図ることで首尾一貫していたようだ。このあたり、デフレはいかん、景気がよくないと人心も前向きにならないという、昨今のアベノミクスに通じる。それにしても、行政も商人も、その振る舞いが今の私たちと驚くほど似ている。社会のベースは、維新や大戦を経てもかくもしぶとく継承されるものか。
本書から外れるが、結局、幕府の改革は大きな成果を上げられない。このあたりの事情も現在と同じか。当時は、このあと、ぐずぐずと明治維新に向かうのだが、さて私たちの未来は。
時の地図 ― 2014年01月08日 17:28

H.G.ウェルズへの最高のオマージュとして賞賛された作品。購入したのは出てすぐだから、随分、寝かせていた。物語の語り手がずいぶんとしゃしゃり出てくるのが、ちょっと苦手。ウェルズへのオマージュといっても、最初のうちは見当が付かない。どこに連れて行かれるのか、不安のまま。最後、100ページほどになってから、一気に展開する。
読み終わってみれば、確かにおもしろい。とはいえ、アイデアだけなら、昨今のラノベあたりもずいぶん凝ったものがあるから、それほど驚かない。ウェルズやヴェルヌの作品に傾倒した人なら、より楽しめるはず。ウェルズ本人が読むことがあれば、きっと楽しんでくれるはず。
ゼロ・グラビティ (GRAVITY) ― 2014年01月11日 07:58
レイトショーで観る。
これだけドキドキする映画は久しぶり。各所の讃辞もうなずける。
この映像を生み出せるのは、長年、有人宇宙飛行を手がけるアメリカならでは。真空、無重力、宇宙のリアリティが真に迫る。音のない空間の演出は、そうきたか、という感じ。
女性が主人公なのは、女はそして母は強し、というところだが、結構ぎりぎり。このぎりぎり感に惹き込まれる。相対する男性は、ミッション・コマンダー(作戦の責任者)としての役割もあるのだろうが、格好良すぎ。
筋書きがエンターテイメント寄りなのは、ハリウッド映画の宿命なのだろうが、お陰で観たあとの印象は晴れやか。
これだけドキドキする映画は久しぶり。各所の讃辞もうなずける。
この映像を生み出せるのは、長年、有人宇宙飛行を手がけるアメリカならでは。真空、無重力、宇宙のリアリティが真に迫る。音のない空間の演出は、そうきたか、という感じ。
女性が主人公なのは、女はそして母は強し、というところだが、結構ぎりぎり。このぎりぎり感に惹き込まれる。相対する男性は、ミッション・コマンダー(作戦の責任者)としての役割もあるのだろうが、格好良すぎ。
筋書きがエンターテイメント寄りなのは、ハリウッド映画の宿命なのだろうが、お陰で観たあとの印象は晴れやか。
植物の漢字語源辞典 ― 2014年01月14日 17:47

辞典なので、通しで読むものでは無いが、訳あって斜め読み。
漢字の語源は、説文解字という2千年ほど前の古典があるが、それでも漢字ができたころからはずいぶん時代が後ということで、難しいらしい。いろいろな説の一つくらいのつもりで読むのが良い。目を通していくと、面白い発見が多くある。
・和製の漢字や当て字がかなりある
中国と日本では、風土が異なるので、日本で独自の漢字を生み出すことも多くある。栃、榊など。中には「柊」のように里帰りしたものもある。
・レモン
中国語が英語になり、英語から和名が採られているとは。
・ぜんまい
漢文の授業で教わる伯夷と叔斉の、ワラビやゼンマイで糊口をしのぎ、最後は餓死する、という故事。どうも、主食にはなり難いワラビやゼンマイというのが腑に落ちなかった。本書によるとソラマメの類という。豆ならば、保存も利く。
・キク
菊の読みは、和名と思っていたが、漢音呉音もキク。
DELL Venue 8 Pro届いたがWiDiで苦戦 ― 2014年01月18日 17:24

昨年末にDELLの直販で頼んでいたVenue 8 Proが無事到着。佐川急便の配送予定では、1月17日だったが、18日になって到着。木曜日は配送が混んでいたか。写真の左がVenue 8、右がKindle PaperWhite、その上は、NetGear PTV3000、無線でTVに画像を映すための装置。大きさの目安はこんなところ。
紹介記事からはオプションを購入すればSIM接続できるかと期待していたが、本体の該当箇所(SDカード差し込み口の隣)には差し込み口は無く、無理そう。SIM接続対応の機種にする必要があったよう。

実家のXP置き換えが目的だが、画面は小さめなので、TVの大きな画面に映すことをもくろむ。さっそく、PTV3000をセットアップ。PCのディスプレイに直接つないでみたところ、入力信号エラー。画像信号を変更するため、AVアンプ経由で接続。720pで接続成功。Venue8の画面も表示されるが、本体とおなじ画面の表示(複製)ができない。
いろいろ、記事を探すと、PTV3000のファームウェアやVenue8の更新プログラムを当てると改善しそう。PTV3000の最新のファームウェアを当てると、1080pで接続成功。PTV3000のメニューがきれいに表される。ただし、直接つなぐと、入力信号エラーは変わらず。このあたり注意が必要。
それではと、Venue8の接続を試みると、繋がらず。PINコードを入力した後、いろいろやりとりしている様子は窺えるが、Venue8の画面を表示する前に、Wifiの接続が切れる。ファームのバージョンを変えたり、いろいろ試すも成功せず。PTV3000のファームウェアのリリースノートから、デバッグモードの記述を見つけ、みてみると、HDCPの認証失敗の表示の後、P2Pの無線の接続を切っている。以下の記事でもPTV3000のファームを上げた後、接続不能との記載がある。ファームの更新待ちか。
ちょっと、凝ったことをするとはまるところは、さすがにWindowsらしいといえばらしい。
はじめての言語学、言語のレシピ ― 2014年01月20日 09:39

Kindleの画面では、ちょっと寂しい。
言語学、言語にまつわる研究の全体をつかむのに良い。先に次に示す「言語のレシピ」を読んでいたのだが、いろいろな研究の中での位置づけを把握できる。今更だが、文字認識のシステムで頻出する形態素解析のなんたるか、など理解を正すことに。なお、大野晋の新書でよく語られる日本語の基礎語とタミル語の関連について、言語学からの反応についても少し触れている。

先に読んでいたのは、生成文法に関する本。数多くの言語に共通するものは無いのか、なぜ赤ちゃんは言葉を習得することができるのか、一つの有力な考え方を示してくれる。ここに示される考え方は、もしかすると脳科学の分野から支持される研究が現れるのではと、少し期待してしまう。
2冊を通じて、言葉には優劣の無いこと、外国語を習得するのは容易ではないが見込みがないわけではないこと、改めて確認する。
J.S.Bach マタイ受難曲 Rudolf Mauersberger ― 2014年01月21日 12:31

2013年末にUSのAmazon.comで衝動買いしたJ.S.Bachのマタイ受難曲のCDが到着。ドレスデン聖十字架合唱団、指揮Rudolf Mauersberger、1970年の録音。レーベルは、BERLIN Classics。2005年の版権表示あり。おそらく、はじめて購入したバッハのCDの復刻版。今日現在、日本のAmazonでは見つからない。

こちらが、以前に購入したCD。このときのレーベルは、DENON。1985年の発売とある。今でも一番のお気に入り。ずいぶん時間が経ち、劣化が心配だったので、渡りに船と飛びついた次第。新しい方を聴いてみた感じでは、やや音量が大きくなっており、音の輪郭がくっきりと聴きやすくなっている印象。

マタイ受難曲というと、聖書のことばをそのまま取り込んでいると習い、図書館で調べた記憶がある。そのときに複写した一節。マタイ伝第26章の1~2節。2曲目の福音史家の語りの部分。単語の形に違いはあるが、その通りであることを確認した次第。
1. Und es begab sich, da Jesus alle diese Reben vollendet hatte, sprach er zu seinen Jüngern:
2. Ihr wisset, daß nach zwei Tagen Ostern wird; und daß Menschen Sohn wird überantwortet werden, daß er gekreuzigt werde.
現代ドイツの聖書は、さすがに現代の言葉に替えてあるので、古い字体のルター訳聖書を探した。そのあと、丸善かどこかで1545年版の聖書の復刻版がならんでいるのを衝動買いしたのが手元にある。

ところで、Windows8.1になって、ドイツ語入力の切替が楽でうれしい。追加でドイツ語キーボードをインストールしておけば、Windowsキー+SPACEですぐに入力できる。CDのリッピングの時くらいしか使わないけど。
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