技術革命時代の日本2014年11月22日 22:34


技術革命時代の日本

先に取り上げた放送大学教材、日本経済と産業と企業、で参考文献として上げられていたもの。1989年の年末の発行だから、ずいぶん前になる。記載されている内容は、教材とほぼ重なる。重複しないのは最後の第四部で、消費税、国鉄と電電公社の改革を扱う。

25年前ほどの日本経済の分析になるが、デフレや財政再建、米国経済など、現在を見通す論が多い。当時から、対処は知られていたものの、官民問わず、日米問わず、近視眼的な策が採用されることが多く、今日に至ることがわかる。そういうものだということを理解した上で、各自、防衛策をとる必要があるのか。加えて、それでも、長い目で見て世の中がよくなるよう、働きかけを止めてはいけないということも。

少々希望となるのは、たとえば、厳しい評価が下されている国鉄と電電公社の改革であるが、政治的な意図とは別に、その機会を捉えてなんとかしようとする力が働いてきたこと。転んでもただでは起きないというか、機に聡いというか、長い目で見るとそういう人々の力が大局を定めていくのだ、と思わせる。楽観しすぎはいけないけれども。

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