キーツ詩集 ― 2014年09月16日 22:55
Dan Simmonsといえば、一番読まれているのは、Hyperion、Endymionのシリーズ。Amazon.comの作者一覧では、今でも最上位に表示される。本シリーズは、John Keatsの詩に触発されたものとされている。そのあたりを感じてみたいと、キーツ詩集を手に取る。
ページの左側に原詩、右側に翻訳を配した対訳形式。訳は文語調のものが多いが、現在の話し言葉によるものもある。原詩の雰囲気に沿ったものだろう。Hyperion、The Fall of Hyperion、Endymionは、抜粋を載せる。詩を味わう力が未熟なのか、どう触発されたものかは、まだまだこれからの宿題。
どうも、未だに詩は苦手。多量の文字を効率的に処理して、大意を汲む訓練ばかりしてきたせいか、絞り込まれた文字から十分にイメージを膨らませ、謂わんとするところを感じ取ろうとするのに、集中力が試される。油断すると、並行して湧く雑念に持って行かれる。
対訳で用いる用語は、今はあまり使わないものが多い。中国古典は比較的読む方だが、それでも馴染みのないものが多い。そういう用語に出会うとき、雑念が生じやすいのには困った。原詩を表現するのに、現在の日本語の語彙が貧弱なのかもしれないが、現代語訳も欲しいところ。
日本SF展 ― 2014年09月17日 16:39
開催期間も残りわずかとなってきたが、日本SF展に出掛ける。2014年9月28日まで。
入り口の案内。旧家の佇まいと好対照。
場所は、世田谷文学館。池の鯉が見事。最寄り駅は、京王線の芦花公園。
展示場は二階。階段前に大きな垂れ幕。展示場内は撮影禁止。
・小松左京、星新一の原稿を数多く展示。小松左京は原稿用紙に丁寧に書いているものが多いのに対し、星新一は手近の紙を見つけては細かな字でびっしり書き留めているものが多い。性格の差というか、創作の仕方の差というか。
・手塚治虫の原稿も数多く展示。トーンを使わず、掛け網で見事な効果を出している。トーンを使うものもあるが、制作時期にかかわらず、ペン一本で描く原稿が多い。本人の好みなのかこだわりなのか。火の鳥の原稿では、下手で塗りつぶした宇宙に、ホワイトで見事な星を散らす。
・怪獣映画、特撮映画の設定資料。原稿用紙や方眼紙に建物、地形、怪獣、ヒーローの下絵が描かれる。ここでも紙を選ばず、思いついたらその場ですぐ描く、姿が思い浮かぶ。
最後のコーナーは、国民の広場と題す。撮影OK。ヒーローたちと記念撮影との趣旨。
蘆花恒春園 ― 2014年09月17日 18:05
芦花公園まで来たので、駅名の由来となった徳冨蘆花の蘆花恒春園を訪れる。
正面入り口。
敷地は、徳冨蘆花の旧宅を保存する部分と、一般の公園に別れる。旧宅には、上がることができる。猫が入るので扉は閉めるように、との注意書きがほほえましい。
旧宅の脇には、蘆花記念館。トルストイとの親交、大逆事件での嘆願、晴耕雨読の実践など、蘆花の生き様をたどることができる。
今でも読める本はと探してみると、多くは版切れ。代わりに、青空文庫で読むことができる。解説を求めるなら、古書店を巡ることになるか。
旧宅のまわりは、竹林と大きな木々からなる林に囲まれる。林には、彼岸花がそこここに咲く。
一般の公園部分に入ると、花畑が目につく。ひまわりはそろそろ終わり。
代わりにコスモスが満開。
杉並区立郷土博物館 ― 2014年09月17日 18:08
蘆花恒春園を出て、散策続行。みちすがら、杉並区の郷土博物館の案内を見つける。
正面の長屋門。企画展は、古代の環境。先日、歴博で弥生時代の展示を見たことを思い出し、入ってみる。
企画展は、杉並区周辺の旧石器時代から縄文に掛けての展示。土器ややじりなどの石器がいろいろ。かたちのあるものが少ない中、説明のパネルは、なかなか読ませる。常設展は、企画展と重複するが、旧石器時代から近年までの歴史をたどる。近世史の本を読んでいるところ、太閤検地から徳川の天領時代の話などじっくり読んでしまう。
屋外には江戸時代の古民家。実際に中に入ることができる。
古民家の前の大木の根元には白い彼岸花。
記念スタンプがなぜか充実。ほかにも5種類ほど。
スタンプの妙法寺は、歩いてしばらく行ったところ。正面の仁王門がなかなかの迫力。
巾着田の曼珠沙華、再び ― 2014年09月18日 18:07
曼珠沙華(彼岸花)のシーズン。群生地として知られる巾着田、昨年訪れたのはほとんど散った後だったので、再訪。日高市のホームページがあり、開花状況を知らせてくれる。9月9日の時点では、芽が出始めたところが、10日ほどで見頃に。この時期は入園料として300円が必要。
一面の曼珠沙華。見渡す限り曼珠沙華。歩いていると、植えたんだろ、という声もあるが、自然に繁茂したとのこと。さすがに、見に来る人は多い。三脚で写真を撮る人も多い。散歩道はそれなりに混雑。今週末はちょっと大変かも。
見頃の花をアップで。
巾着田は川沿いなので、川辺の花は水に映える。
所々に白い花。全体からすればほんの少し。
一輪だけ黄色い花も。
蛇行した川の馬蹄形の内側には、コスモス畑。こちらの見頃はもう少し先。
そうそう、見頃の間は、名産品も勢揃い。食事処におみやげ売り場。
こちらは、酒屋の店頭、ネーミングがなかなか。
入間川を吾妻峡から飯能河原へ ― 2014年09月18日 18:33
巾着田から、入間川に向かう。
県道70号線を越えて、入間川を橋の上から。
しばらく行くと、ソフトクリームの販売所のあたり、案内が見つけにくいが、吾妻峡の入り口を見つけ下る。川向こうに吾妻峡の看板。ここにも彼岸花の赤が見つかる。
それほど長くないが川縁に散歩道が設定されている。岩場あり、急坂ありで、トレッキングシューズが欲しいところ。
スタート地点付近のドレミファ橋。
川の真ん中からしばし、水面を眺める。まさに清流。
少し先の兎岩。左向きの右崎が水を飲んでいるように見えるだろうか。
少し広い河原に出て、下流を眺める。せせらぎの音に落ち着く。
千鳥の仲間だろうか。川面を走るように飛んでいく。
終点付近。彼岸花が群生している。川を伝って拡がるのか。
70号線沿いに進むと、飯能河原に出る。赤い歩行者用の橋が目につく。河原には、複数のグループがバーベキューやお弁当を広げる。放映中のアニメ、ヤマノススメでおなじみの光景。
赤い橋を渡って、まっすぐ行くと飯能駅。折り返しの駅なので、正面から車両を眺められる。
駅ビルにヤマノススメのディスプレイ。4階に登山用具店がある。
お店の一角には、グッズ売り場。隣のCDショップにはDVDと並んでサイン色紙も。
航空科学博物館 ― 2014年09月24日 17:02
9月20日は、空の日。この日から始まる9月下旬は、空の旬間と定められているとのこと。
よい機会なので、航空科学博物館に向かう。
航空科学博物館の正面。
最寄り駅は、芝山鉄道の芝山千代田駅。日本一短い鉄道らしい。たしかに一駅区間のみ。
博物館までは、バスも出ているが、本数が少ない。2kmちょっとなので、歩いて出掛ける。沿線には、物流拠点が続く。
門をくぐって最初に現れるのが、747のコクピット。
展示は、一階と二階。747、DC-8、YS-11等の扱いが比較的大きい。目を引いたのが747輪切り。隣に、DC-8やYS-11の輪切りもあるが、実に巨大。地下鉄博物館で見た地下鉄のトンネル部分の輪切りよりも大きいのでは。
二階には成田空港のジオラマ。中央下やや左の赤い丸印が博物館の位置。ちょうどA滑走路を離陸してきた飛行機がほぼ頭上を通る。
三階から展望台に出る。離陸してきた飛行機が1分間隔ほどでひっきりなしに頭上をかすめるので、見ていて飽きない。すぐに高度を上げるもの、比較的低空のものなどいろいろ。比較的低空だと、コンデジの5倍ズームでもきれいに撮れる。音の違いを感じるのもよい。まだまだ騒音の大きな機体も多い。こちら日航機はずいぶん静か。操縦技術もあるのかしら。
正面玄関の向かいには、屋外の展示場。懐かしいのはYS-11。試作機の一号機とのこと。YS-11は何度か乗っているはずだが、改めて見ると小さい。乗ったのは子供の頃だから、大きく見えたのか。
よく見た図鑑では、小型機の代名詞はセスナだった。初めてスペルを見る。
少し離れた場所に、成田空港、空と大地の歴史館。成田空港を巡る反対闘争と和解の歴史を語る。秀吉が京都の町を造り替えたときのようなことを昭和の時代にやっていた。今となっては、成田空港は生活や経済の中にしっかりと組み込まれ、なくてはならない存在となっているが、もっとよい進め方はなかったものか、あらためて思う。そういえば、付け替え工事が始まる吾妻線の八ッ場ダムでも同じようなことをやっている。
帰りの切符。成田まで。京成線と直通運転だが、運賃はそれぞれ加算されるので近距離だとずいぶん高くつく。
京成と芝山鉄道の接続駅は東成田。かつては成田空港の玄関口。今は、すっかり人気がない。いまでも、第一、第二ターミナルに通じているらしい。機会があれば探検してみよう。
成田山新勝寺 ― 2014年09月24日 18:20
成田界隈まで足をのばしたので、成田山新勝寺に詣でる。
http://www.naritasan.or.jp/
http://www.naritasan.or.jp/
見事な構えの総門。
次いで仁王門。海外からの観光の方も多い。
参拝を済ませて、成田山公園を散策。
緑の中、百日紅の紅色が映える。
公園の先には書道美術館。日中交流30年のあゆみ展を開催中。中国の書家の書を改まって鑑賞するのは初めてか。かなの書を期待していたのだが、こちらは数点。常設展というよりは、企画展が中心の様子。企画を見てから訪れるのがよさそう。
参道はなかなかの風情。日光に通じる景色。
セブンイレブンの看板も地味に。お店は、通りから引っ込めて。そちらはいつもの店構え。
うなぎ屋さんが軒を並べる。よいにおいが食欲を誘う。昨今、5000円を越えるところも多いが、3000円台が中心。
羊羹店の裏側には、成田羊羹資料館。郵便業務を兼ねている様子。お店の歴史、羊羹の歴史の展示を見る。羹(あつもの)から来ているのは知っていたが、それが、どうして羊羹になったのか、少し謎が解ける。
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