ジュリスト2015年10月号2015年10月20日 18:12

特集は、知財紛争、特にプロダクト・バイ・プロセス(PBP)・クレーム事件の最高裁判決をめぐる議論を中心に。特定の有効性を持つタンパク質の合成などの分野で、作り方は見出したが、できた物質の構造や特性を明確にできない場合があるとは、奥深い。それでも特許でなんとか保護するには、という議論。

渋谷区パートナーシップ条例

持論では、渋谷区の「パートナーシップに関する証明」を発行するという条例について。本論によると、ねらいは、住居への入居、入院、手術の際などに配偶者としての実質を有する関係であることを証明して、手続を円滑にしたい、ということ。確かに、賃貸借契約書には、勝手に誰でも住まわせてよい、とはなっていない。入院時の面会などでもトラブルになりやすいのだろう。

面白いのが、お互いの関係を、婚姻によらず、契約で同等の状況を作り出せるか、という思考実験。婚姻の有利な面として、離婚により、関係解消の仕組みが整備されていることを挙げる。個別の契約の積み重ねでは、お互いの責任が軽くなりすぎたり、重くなりすぎたり、バランスをとるのが難しいという。このあたりも婚姻類似の制度が求められる要因か。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://c5d5e5.asablo.jp/blog/2015/10/20/7858213/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。