肉まん、あんまん、冷凍、冷蔵、常温2014年12月05日 20:32

肉まん、あんまんのおいしい季節。ひとつ、不思議に思うことがある。冷凍、冷蔵、常温の製品があることである。何が異なるのか。保存料の有無?それとも製法?

肉まん冷凍

冷凍ケースの肉まん。井村屋製。賞味期限が1年近く先なのはさすが冷凍。

あんまん冷凍

こちらはあんまん。

肉まんあんまん冷蔵

次は、冷蔵。ハム・ソーセージの並びに置かれている。イオン謹製トップバリュ。リストが細かいのは、開示に努めているのか、コスト削減のために加工品を多用しているためなのか。冷凍との違いでは、pH調整剤が気になる。

肉まんあんまん常温

今度は、常温。同じくトップバリュ。冷凍との違いでは、酢酸ナトリウムとビタミンCが気になる。

肉まんあんまん常温

品質保持には、アルコール蒸散剤が入ることがあるようだが、今の季節は入っていない。

あんまん常温

同じく常温。こちらは、中村屋。冷凍との違いでは、pH調整剤が加わる程度。

ここまで見て、保存方法が異なる割には、あまり材料に違いがない。何が保存方法の差に現れてくるのか。気になった添加物を改めて挙げる。

・酢酸ナトリウム
日持ち保持剤、pH調整剤、調味料、酸味料として用いられる。日持ち保持剤としては、保存料を使用できない、使用したくない場合に用いられる、とのこと。
pH調整剤と表記されているものも、この成分である可能性がありそう。

・ビタミンC
酸化剤、品質改良材としても用いられるとのこと。酸化作用により、変色や風味の劣化を防ぐ。

こうしてみると、
冷凍は、日持ち保持剤や酸化剤を必要としない。
冷蔵と常温は、日持ち保持剤や酸化剤を使用することがある。
冷蔵と常温の違いはあまりなさそう。袋の表記だけでは不明。

大きな差がないとなると、おいしさと素材で選ぶのがよさそう。野菜なりお肉なり、そのものからつくっている方が好みかな。まずは、原材料表示をよく見ることを習慣づけよう。

P.S.
山崎中華まん

山崎の中華まんを見つけた。こちら、常温での保存。
こちらも日持ち保持剤として、酢酸ナトリウムを加えている。

中山競馬場グランプリロード2014年12月06日 16:44

中山競馬場が改修を経て、リニューアルオープン。

中山競馬場グランプリロード

目玉は、グランプリロード、別名はなみち。パドックの周回を終えた馬たちが、目の前を通過して馬場に出て行く。場所は、第一コーナーの少し手前。写真は、8レースの障害戦。

中山競馬場検量室前

グランプリロードの奥は、検量室。検量室の手前には、レース後の馬が着順ごとに収まる場所が設けられている。優勝馬は、ここからウィナーズサークルに向かい、表彰式。帰りもここを通る。

中山競馬場

正面から、第一コーナー方向を望む。改修により、第一コーナー手前の高い建物がなくなったので、気持ち奥の方が明るくなった。中山は西側にスタンドがあるので、夕方の観客席は暗くて寒い。少しでもよくなるとうれしい。しばらくレースをしていないので、芝もよさそう。

クリスマスツリー

12月なので、おなじみのクリスマスツリーの準備も進む。今晩、点灯式。

中山競馬場ちりめん亭

一つ残念だったのは、パドック脇のちりめん亭のメニューもリニューアルされたこと。透明感のあるスープから、魚介醤油ベースのスープに。いつも頼んでいた辛そばも姿を消す。これからは地下一階のワンタン麺にしようか。

法華経寺参道の猫

競馬場の近くには、法華経寺。参道には猫。

法華経寺そばの銀杏

法華経寺の近所には銀杏の高木。見事に黄に染まる。

夏の流れ2014年12月07日 18:02


夏の流れ

日と月と刀が、変わった体裁と文体を取っていたので、丸山健二氏は、普段どのようなものを書くのだろう、と初期作品集を手に取る。短い文を紡ぐ有り様は、両者に通じる。長く技巧的な文、見知らぬ形容詞と比喩に飾られた文に出会うことが多い中、少し堅い印象はあるが、このような文体で小説をなすことができることに感心し、安心する。

七編の中短篇を収める。多くが、死が身近にある物語。死刑囚に接する刑務官、中絶に向かう夫婦、出稼ぎ先で亡くなる老人、云々。フューリーを観たすぐ後だけに、同類の話を呼び寄せた感を禁じ得ない。

鋸山登山と保田のばんや2014年12月10日 18:45

12月10日は、青春18切符の使用開始日。さっそく、出掛ける。手始めに、鋸山に登り、その足で保田漁港のばんやで海の幸をいただくことにする。山と渓谷社の新・分県登山ガイド11「千葉県の山」の27番と28番の合わせ技。
http://www.yamakei.co.jp/products/2810023610.html

浜金谷駅

浜金谷の駅に到着。登山客がちらほら。

車力道

色々ルートはあるが、車力道コースに進む。途中途中に写真のような案内板が整備されている。右手の階段は観月台コースの登り。

石切場

しばらく上ると石切場に到着。このルートは石畳になっているが、ここから切り出した石を運ぶための道だったとのこと。垂直な壁面と石を切り出した人工的な姿が壮観。下の方は、洞窟状になっている。

金谷方面

少し上ると、東京湾を望む展望台。こちら、今登ってきた金谷の街並み。少し前に読んだ放送大学の日本近世史の教科書で金谷の街並みを取り上げていた。
農民と漁民の住居区が別れて存在していたとのこと。あのあたりだろうかとしばし眺める。

三浦半島方面

浦賀水道の向こう側。三浦半島。久里浜のあたり。視界がよければ、この先に富士山も見えるそうだが、今日はガスがかかっている。

保田方面

これから降りていく保田の街並み。

鋸山山頂

展望台を降り、しばらく進むと、千葉テレビのアンテナがあり、その先に鋸山の頂上。329.5m。千葉県で12番目の高さとのこと。木々が多く、それほど展望は開けていない。

東の肩

更に進むと、東の肩に出る。ここから、保田に抜ける林道に向かう道があるはずだが、よくわからない。落ち葉で道がわかりにくくなっている。たまたま居合わせた登山者と地図をつきあわせ、コンパスであたりをつける。大まかな方向と分岐点すぐの道の方向はずれていたりするので、悩ましい。低山でも地図とコンパスはやはり入り用。

千葉の山の紅葉

下り道。視界が開けると紅葉(黄葉?)の山が飛び込んでくる。一山くっきりと見通せる場所は少ないので貴重。

林道

林道に到着。ここはしっかりしているが、雨で路面が削られたり、地盤が岩だったりと、ランクルはこんな場所で必要になるのだなあ、と思わせる。

鋸山ダム

途中に鋸山ダムの湖。静か。

スイセン

このあたりから、林道の脇にスイセンが現れる。写真のように栽培していると思われる箇所もあれば、路肩に生えている箇所もある。まだ、花の季節には少し早い。もう少し南にスイセンロードがあるが、このあたりにもずいぶん生えそろっている。

保田駅

そうこうするうちに保田の駅に到着。時刻表を見ると、1時間に1本程度。

保田の猫

国道を歩いて行くと、猫が次々現れる。さすがに漁業の町。近所の猫と違い、威厳がある。

ばんや

保田の駅からしばらく行くと漁協直営の食事処、ばんや。ガイドによると是非寄るべきだという。

ばんやのメニュー

メニューは掲示板。漁により変わる様子。量が多いので注意とのこと。およそ、1000円前後。

ばんやのミックス天丼

出先で生ものは控えることにしているので、天丼をチョイス。海老、いか、白身魚が3点にお野菜。ごはんは想像よりも少なめ。疲れと空腹もあり、一息に完食。もう少しぱりっと揚がっているとうれしかった。ここは、刺身や煮付けを選ぶのが賢いかも。

鋸山方面

帰りの列車まで時間があるので、一駅足をのばす。海岸から振り返り見た鋸山方面。右の最高点あたりに登ったはず。

安房勝山駅

安房勝山駅に到着。風で看板が倒れたまま。ちょっと寂しい。

内房線千葉行き

しばらく待って15時36分発、上りの普通、千葉行きがやってきた。この時期、夕方5時を回ると暗くなるので、早めに上がるのが得策。

献血ルームfeel @ソラマチ2014年12月12日 21:21

東京スカイツリーのソラマチに献血ルームがオープンしていたことを思い出し、出掛ける。

献血ルームfeel

8階までエスカレータで昇り、階段で行こうとしたら9階で行き止まり。献血センターのある10階にはエレベータの利用が必要。入り口は白を基調としたもの。

普段よく出掛ける秋葉原や津田沼とはシステムがかなり違う。
・荷物はフロントで預ける。ロッカーはない。
・飲み物はカウンターで頼む。自販機はない。
・マンガや雑誌はない(ちょっとだけある)。かわりにちょっとした書棚がある。
・採血ベッドにテレビはない。iPadがある。
採血時の暇つぶし用に雑誌か文庫を持参するのがよさそう。iPadで動画も見れるが、IDは入れたくないし、結局あちこちブラウザで見て回ることに。

ベッド数は少なめ。秋葉原の半分強くらい。来客数も少なめ。場所はいいが、まだ認知度が低い様子。ルームスタッフの手際も、まだ少々こなれていない。血圧測定器の使い勝手もあまりよくない。まあ、これからといったところ。

feelからの眺め

眺めは抜群。線路好きなら、見ていて厭きない光景。

feel本棚

本棚と手前はクリスマスツリー。本棚はテーマごとに良書をピックアップ。センスはなかなか。

feelおみやげ

採血終了後、飲み物とお菓子をカウンタで出してもらえる。クッキーとチョコレート類のAセット。おせんべい類のBセット。今回はAセット。おみやげは、カロリーメイト。今の時期はカレンダか手帳。今回はカレンダ。そして、いつもの冊子類。トレイと食べ殻をかたづけずにそのままで帰る人が多いのには、ちょっと閉口。

宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟2014年12月12日 21:48

押上で献血後、せっかくなので映画館に向かう。宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟。
http://yamato2199.net/

宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟

入場時にプラモデルのパンフレットとTOP SECRETと記された冊子を受け取る。

映画の方は、甘っちょろい展開。ヤマトらしいといえばそう。悪い意味で言っているのではなく、外伝としては十分楽しめる。本編では浮かばれなかったキャラクターにちょっとばかりの救い。ほか、本編で主役級でなかった面々にちょっとずつ光を当てる展開。スタッフの描き足りないのを描ききりたい欲求と、見ている側のサイドストーリーへの欲求を共にかなえる作品になった。

ILIUMとOLYMPOS by Dan Simmons2014年12月16日 22:18


ILIUMとOLYMPOS

Dan SimmonsのILIUMとOLYMPOS。記録によると、2006年の9月にAmazon.comで購入。ILIUMは比較的早く読み終えたはずだが、OLYMPOSはずいぶんかかってしまった。それにしても厚い。ILIUMが750ページほど。OLYMPOSは900ページ超え。

OLYMPOS

結局、進まないものだから、OLYMPOSは、Kindleで電子版を買い直して、辞書機能に頼ってなんとか読了。このKindleは初代。PaperWhiteとかの方が便利だが、読み上げ機能が気に入っていて買い換えていない。

題名からわかるように、ホメロスのイリアスが舞台のひとつ。他に、シェークスピアのテンペストが混ざり、ジョイスやキースの詩をはじめ色々登場する。お陰で、読み進めるために、ギリシャ神話やらシェークスピアやらキースやら読む羽目になった次第。

SFの前作になるHyperionシリーズに比べると、Amazon.comの評価は辛め。こちらも、同時進行的にいくつもの場面(5つくらい)が入れ替わり描かれ、最初は関連性がよく見えないが、結末に向け糸がより合わせられるように関連性が明らかになっていく。Hyperionのシリーズが謎解きの要素が強く、かつ、劇的な大団円を迎えるのに対し、こちらは関連性が見えやすく、終わりが必ずしも劇的とは言えないところが評価の違いに現れているのかも。振り返ると、IliumとOlymposのシリーズは、途中を楽しむ方に重きがあった。

いかんせん長いし、饒舌なところもあるし、ギリシャと英米文学の素地を要求するところもあるので、SF好きなら誰でも、とは言えないかもしれないが、引用される作者や作品をひもとき、作者がどう調理しているかを味わう楽しさがある。

SFとしては、量子論、多元宇宙論など、今でも最新の部類のアイデアが盛りだくさん。ずいぶん、はちゃめちゃに用いているのは、作者のいつもの流儀。ここで使い切ったためか、最近の著作は、ミステリの方に行ってしまっているのは、少し残念。

P.S.
早川書房で翻訳が出ています。イリウムとオリュンポス。
「ダン・シモンズ」で検索。

日本の諺・中国の諺2014年12月17日 17:38


日本の諺・中国の諺

放送大学の「アジアと漢字文化」のコースで比較文化論の講義(第15回)を観ていたところ、日本における漢字受容の解説をしていたのが中国の方だったので、興味を持って著作を探したのが、こちら。他に日本語に関する共著がいくつかある。

扱うのは、主に漢語由来の諺、四字熟語。中国の古典に由来しながら、両国で意味を異にしてきたもの、変わらないもの。日本で生まれたもの。70ほどを取り上げる。漢検で頻出の熟語もかなりある。末尾には10ページほど、学術的な説明があるのもうれしい。

漢文好きで色々読んできた身には、古の原義から現在の変容までの文献に沿った解説は、なかなか楽しい。中には、原義は知っていても、今の日本での使われ方は知らなかったものもある。馬耳東風はプラスの意味で使われることがあるのか。同じ事柄に対してプラスとマイナスの評価をするものがセットとしてあることで、奮起するときにも、傷を癒やすときにも、それぞれ指針となることを諺の効用とする視点は新鮮。